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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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誰が、わたしを、救ってくれるの?

 

再会は地獄への扉だった。
十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る――。

***

ドラマ化もされた有名作。
初めて原作読んでみました。

文章は端正、ただ抑揚に欠けていて読んでいてややだるい。
あまりに丁寧に書き込まれていて教科書めいているというか。。。
文体やストーリー運びに緩急をつけてもうちょっと短くまとめたほうが尚良作になったのではと
読者として惜しく思う。

少年期にそれぞれ虐待を受けた三人の主人公のエピソードも、
「ああそんな目に遭った子ならその心情は当たり前だな」
「え? そんな目に遭った子がそんな思考展開するかな?」
の二つを行ったり来たりして統一性がない感じ。ヒロイン過去の割りに図太すぎるし。
(まあこれは、二つの大きな支えがあったからという見方もあるけど。。。)

ぽんぽん人が死んだりあり得ない(いかにもフィクション的な)展開があったりと
どうなのよこれ感は多少ありますが、
人は誰も生きるということに苦しみを同居させているのだなあとやり切れない気持ちになった。

〝彼らは皆トラウマを克服し幸せに暮らしましたとさ、おしまい〟
みたいなご都合主義的なハッピーエンドはないけれど、一読に値する物語。
読む人によっては救いにもなる物語かもしれません。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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