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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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今ここに。私たちと一緒に。



様々な事情から、家庭では暮らせない子どもたちが生活する児童養護施設「七海学園」。
ここでは「学園七不思議」と称される怪異が生徒たちの間で言い伝えられ、
今でも学園で起きる新たな事件に不可思議な謎を投げかけていた。
孤独な少女の心を支える“死から蘇った先輩”。
非常階段の行き止まりから、夏の幻のように消えた新入生。
女の子が六人揃うと、いるはずのない“七人目”が囁く暗闇のトンネル…。
七人の少女をめぐるそれぞれの謎は、“真実”の糸によってつながり、美しい円環を描いて、
希望の物語となる。
繊細な技巧が紡ぐ短編群が「大きな物語」を創り上げる、第十八回鮎川哲也賞受賞作。

★収録作品★

 今は亡き星の光も
 滅びの指輪
 血文字の短冊
 夏期転住
 裏庭
 暗闇の天使
 七つの海を照らす星

***

新人賞の途中選考でよく見かける名前だったので、「おーついにこの人もデビューかー」と
知り合いでも何でもないのになんだか嬉しい気持ちになった。おめでとう七河さん。

本作は長編というよりは連作短編集、という印象。
現に四話目〝夏期転住〟は、以前七河氏が某新人賞に応募されていた
〝夏の幻の少女〟という作品を改稿したものと思うし(内容からいっても、作中にそのまま
〝夏の幻の少女〟という言葉が出てくることからも、この推測は当たってる可能性大。
昔書いた短編から話を膨らませて長編に仕上げる、という手法は、
道尾秀介氏もデビュー作〝背の眼〟や〝片眼の猿〟でやっているし(ちなみに
前者のオリジナルはこちらで、後者のオリジナルはこちらで読めます)。

物語別に言うと、一話目と二話目はとても面白く読めたのですが、それ以降は
若干ダレてしまっているというか全体に締まりがなくテーマも地味で(というか既にどこかで
読んだことのあるような新鮮味のない話で)、何より導入部・構成・オチがかぶり気味で
マンネリしてしまっていたのがもったいなかった(出だしが素晴らしいだけに)。
すべてが繋がる最終章も、「なるほどなあ」と関心はしたものの、「そうだったのかー!」と
驚くまでには至らなかった。ちょっと各話のこじつけ感が強かったせいと、
登場人物たちのキャラが一見強いようで実はそうでもないところがその要因かな。

児童養護施設等についてはよく勉強しているなあと関心しました。
文章は新人さんとは思えないハイレベルなものだし、物語も今の時代の問題を紐解くに
絶好の内容と思うのでおすすめです。

それにしても七河氏、回文の才能ありすぎ。本作には正直そんなに必要なかったと思うし
むしろくどいような気もしたけど、中の一つは感動で涙が出そうになってしまった(よくここまで
すごいものが思いつけたな、という感動&単純に俳句か何かのようできれいだった)。
凄いよ迦南、マジに参った企図。時経つ、今二時真ん中、宵越す。
。。。あーダメだ。下手な回文。



蛇足:
本作を読み終えたあと著者の名前をよく見るとあっと言わされます。
あー最初に気づきたかったー!
やーしかし物語以外のところにまでサプライズがあるとは思わなかった。好きだなーこういうの。
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ロック・コンサートでヘッドフォンやフロ 
「ディープラーニング(深層学習)」 は、この「特徴量」を自分で見つけ出すことができる技術で、これまで解決するのとのできなかった最大の壁を崩すことができる可能性を秘めた技術なのです。 <a href=https://jamedbook.com/2676-2/>https://jamedbook.com/2676-2/</a> 肝生検を受けるかどうかは、肝臓専門医による腹部エコーの所見や肝臓の硬さを測定する「肝硬度計(代表的な機器はフィブロスキャン ®︎ )」を用いたり、4型コラーゲン7sなどの「肝線維化マーカー」を血液検査で測定したり、年齢と肝機能のASTとALT、血小板で計算される数値(FIB-4 index)を用いたりします。
LaraGonzalez 2018/11/21(Wed)21:23:37 EDIT
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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