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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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理解できなくていい。
ただ許容して。




人類が衰退し、マシンが君臨する未来。食糧を盗んで逃げる途中、僕は
美しい女性型アンドロイドと出会う。
戦いの末に捕えられた僕に、アイビスと名乗るそのアンドロイドは、
ロボットや人工知能を題材にした6つの物語を、毎日読んで聞かせた。
アイビスの真意は何か? なぜマシンは地球を支配するのか?
彼女が語る7番目の物語に、僕の知らなかった真実は隠されていた――。
機械とヒトの新たな関係を描く、未来の千夜一夜物語。

***

頭脳や科学力・戦闘力が人間を超え敵対化する、
そんなロボット話は映画・小説問わず数あれど、
精神的に人間を超えてしまったロボットの話というのはあまりお眼にかかったことがない。
だから本作は新鮮だった。

理屈じゃなく本能的に「敵わない」、そう思ってしまったとき、
人間は生態系ピラミッドの頂点から降りることになるんだろう。
若干の不満・恐怖・屈辱と、けれどそれ以上に大きな安堵に包まれて。
この物語を読んでそう思った。

ていうか本作、普通に短編集にしておいたほうが面白かったんじゃ?
アンドロイドが人間の少年にそれぞれの短編を語って聞かせるというスタンスは、
無理やり長編に仕立て上げたようで読んでいて違和感があった。
一話一話が個性に富んでいて面白いぶん余計に。

まあ、表題作〝アイの物語〟のロボット同士の会話には頭爆発しそうになったけど。

<私はVIL0を警戒し、嫌悪する(5+1i)>
<タヌードで同意。マスターたちはネーベルフェラーだが、血液王の人々は
高い確率でグラーギのドラムを打つだろう>

↑こんなん。
ちょっとしか出てこないなら雰囲気だけ読み取って楽しめるけど、
これが延々数十ページ続いたのにはさすがに参った。

そこさえなければまあまあの良作です。

ていうか蛇足だけど作中に出てくる会社名〝ジオダイン〟に
ゲームの〝ペルソナ〟思い出してしまった。。。
カミナリ系の最強魔法(知らないひとごめんなさい)。。。

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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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