忍者ブログ
読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
[771]  [765]  [762]  [759]  [764]  [761]  [760]  [751]  [752]  [754]  [748
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

仮令(たとえ)それが、どこへ続くのか、分からなかったとしても。



大学生らが集い吹雪の山荘で行った“探偵ゲーム”。
余興のつもりが、翌朝現実の刺殺死体が発見されて事態は一変した。
現場の不可解な錠の開閉は何を意味するのか。
五十年前に起きた探偵小説家の惨殺事件との暗合は。
ヴィッキーという仇名を持つチャーミングな女子高校生が圧倒的活躍を魅せる
メフィスト賞受賞作。

***

おもんなかった(面白くなかった)。
タイトルと内容に何の関係があるのかも不明。
主人公(ヒロイン)はまずヴィッキーってニックネームからしてダサいし、
トリックもストーリーも読んだそばから忘れていく。
そして何より犯行動機。「自業自得じゃん」と思わず心中で呟いた。
こういう、自業自得でバカをやる人間をヒロインは一番嫌ってそうなものなのに、
この犯人に限っては許してしまう、その矛盾ぶりにもイラっときた。
数十年前の女性画家に纏わる悲劇も、本筋とちょいちょいちょい絡んでくる割に
全然印象に残らないし。

同じ〝殺人者の罪を赦す〟展開でも、
乙一氏の〝GOTH〟は違和感ないのに本作は違和感あるのは何でだろう。
やっぱり筆力・キャラの魅力の問題だろうか。
事故や病気で障害を抱えることになった人間の誰もが死ぬ思いでやっているリハビリを、
「お遊戯みたいで楽しい」なんて軽く言えちゃうキャラに感情移入しろというほうが無理だ。

もうお会いする機会はないでしょうね。さようなら、ヴィッキーちゃん(本作254Pへの返答)。
PR
この記事へのコメント
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

secret(※チェックを入れると管理者へのみの表示となります。)
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
kovo
性別:
女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
アーカイブ
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
Copyright © 【イタクカシカムイ -言霊- 】 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by ラッチェ Template by Kaie
忍者ブログ [PR]