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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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確かに存在するはずの、明るい未来に向かって。



東京都西部で起きた連続幼児失踪事件。我が子を失った美菜子はじめ6人の被害者家族は、
積年の悲嘆の果てに、かつて犯人と目された投資家、土佐が暮らす通称「人面屋敷」へと乗り込む。
屋敷の中で「人面」の忌まわしき真相を知った親たちの激情は、抑えがたい殺意へと変容。
さらに謎の美少女が突然現れたことで、誰もが予想すらしなかった悲劇をも招き寄せていく。
論理(ロジック)×狂気(マッドネス)。気鋭のミステリー2011年進化型。

***

。。。言いたいことはふたつ。

何この(悪い意味で)倫理観と常識崩れまくった小説。

そして、

人面屋敷関係ないじゃん!



石持作品の登場人物は総じて常識がズレていることが多くて
いい加減慣れたつもりでいたけど、今回はひどい。ひどすぎる。
「え? 何でそうなるの?」ってシーンが多すぎてうんざりして
でも後半は一周回って面白くなってきて読みながら薄ら笑いを浮かべてる自分がいた。
「少女は美少女だが身体はグラマーじゃないので色仕掛けは無理に違いない」
とか普通に言い出すからね。誰もそれ否定しないからね。その理屈普通に通っちゃうからね。
そんなのが作中に出てきまくるからね。
そんで何最後握手とかしてんの?
おかしいじゃん。
あんたたちどう考えても握手するような間柄じゃないじゃん。
もうつっこむところが多すぎてむしろ閉口だよ。いちいちダメ出しするのも面倒くさいよ。
犯人を犯人と断定するに至った経緯も無理ありすぎだし。

そして〝人面屋敷〟。
タイトルにまで冠されてるくせに別に舞台が人面屋敷じゃなくても話は進むじゃん。
ていうかこれのどこが人面屋敷?
綾辻氏に失礼だよこれ。一緒にしちゃダメだろこれは。
何が「少なくとも石持館にはなってると思う」だよ。まあある意味石持館にはなってるけど。
石持氏しか書けないもんこんなの(もちろん悪い意味で)。
でも綾辻氏みたいな〝館もの〟にはほど遠いよ。遠いっていうかもはやジャンルが違う。
館自体にトリックなんてひとっつもないからね。
タイトルに見事に騙されたよ。
まあ書いてるのが石持氏って時点で疑ってかかるべきだったけど。

。。。思わず素になってしまいました。
おすすめしません。
石持氏の作風を知っていて、知った上で敢えて違う視点から楽しみたい、ってひとだけ
読めばいいと思う。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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