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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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彼らに大人の言葉は通じない。



思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンションから飛び降り、自殺を遂げた。
動機を見出せなかった父親の青木は、真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが…。
“子供の論理”を身にまとい、決して本心を明かさない子供たち。
そして、さらに同級生が一人、また一人とビルから身を投げた。
「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理をあぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、
気鋭による力作長編ミステリー。

***

あらすじが面白そうで読んでみたのですが、
オチはすぐわかる、
主人公である死んだ少年の父親・青木の行動がワンパターン、
ラストで明かされる真相に説得力がまるでなし、
序盤は手に汗握らんばかりの面白さなのに読み進めるごとにダレてくる、と
あまりいいことのなかった本作。
本書が発売された14年前といえば私も物語に登場する少年たちと同世代でしたが、
こんな大人びまくった同級生いなかったよ(中二病ならたくさんいたけど)。。。
主人公とその妻の思考回路も何か変だし。
「何でそんなことに気付かない?」「親ならもっとショック受けない?」
といちいち突っ込んでしまった。
特に気になったのが、自分の子供が死んだにも関わらずほかの子供の幸せを普通に喜べる
その(悪い意味での)大らかさ。普通なら自分の子供と比べて哀しみなり怒りなり嫉妬なり
感じるだろうに。あまりに青木夫妻さわやかすぎ。のん気すぎ。(これも悪い意味で)いい人すぎ。
そのせいで物語全体が何だかペラい印象に。

面白いかどうかと聞かれればまあまあ面白いのですが、
本を読むことで何かを得ようという信念で読書するひとには向きません。

こう言っちゃなんだけど貫井氏の著作は当たりはずれがあまりにでかすぎる。。。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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