忍者ブログ
読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
[922]  [906]  [921]  [912]  [911]  [898]  [907]  [899]  [900]  [892]  [885
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

早く私を見つけ出して。
誰かが私を見つけ出す前に。




1949年にジョージ・オーウェルは、近未来小説としての『1984』を刊行した。
そして2009年、『1Q84』は逆の方向から1984年を描いた近過去小説である。
そこに描かれているのは「こうであったかもしれない」世界なのだ。
私たちが生きている現在が、「そうではなかったかもしれない」世界であるのと、
ちょうど同じように。

そこは世界にただひとつの完結した場所だった。
どこまでも孤立しながら、孤独に染まることのない場所だった。

***

1&2だけでよかったんじゃ?
というのが率直な感想。
一見進んでいるようで遅々として進まないストーリー、どんどん現実離れしていく展開、
饒舌に過ぎる文章(というか本作自体が冗長だった。つまり〝要らない〟)。。。

本シリーズにはずっと物語の端々(いや、全体かな)に著者の村上氏の息遣いを感じたので、
終盤で彼が物語内に一瞬だけ姿を現してくれた(リトル・ピープルのくだり)のは嬉しかったけど、
とにかく内容に興味を惹かれず読み進めるのに1&2を合わせたより時間がかかった。
そしてシリアスな局面(葬式のシーン、拷問のシーンetc.。。。)に於いても
この期に及んでまだのん気にポエムみたいな喋り方をする登場人物についていけず(というか
村上春樹節はもともと受け付けない)。
オチは映画〝ミラーズ〟とかぶってるし。

もしこれが何かの新人賞受賞作だとか言うならかなりの高評価をしたところですが、
村上氏のような大ベテランがわざわざ書くようなものではなかった。と思う。
要は〝パラレルワールド・ラブストーリー〟だし(東野圭吾氏の著作にそんなタイトルのがあったな
そういえば)。

私の中では〝1Q84〟は前二作で完結したことにします。。。


追記:
前に〝ザ!世界仰天ニュース〟で
幼いころ別れ別れになり十数年以上にわたる紆余曲折の末
ようやく再会し結婚した〝運命の恋人〟の話(実話)を取り上げていたのですが、
ラスト間際で鶴瓶が
「実はな、このあとこの二人。。。」

離婚したらしい。

所詮現実は幻想には勝てないか。
(中居が「わー聞きたくない聞きたくない!」と耳を塞いでいたのが印象的だった。。。笑)

何か本作の青豆と天吾にもそういうオチがこの後待ち構えてそうで虚しい。。。

13b45d0d.jpg












PR
この記事へのコメント
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

secret(※チェックを入れると管理者へのみの表示となります。)
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
kovo
性別:
女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
アーカイブ
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
Copyright © 【イタクカシカムイ -言霊- 】 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by ラッチェ Template by Kaie
忍者ブログ [PR]