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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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ずっと楽しい気持ちが続くように。



身に覚えのない殺人の罪。それが江木雅史から仕事も家族も日常も奪い去った。
理不尽な運命、灰色に塗り込められた人生。彼は復讐を決意した。ほかに道はなかった。
強引に自白を迫る刑事、怜悧冷徹な検事、不誠実だった弁護士。
七年前、冤罪を作り出した者たちが次々に殺されていく。
ひとりの刑事が被害者たちを繋ぐ、そのリンクを見出した。
しかし江木の行方は杳として知れなかった…。
彼が求めたものは何か。次に狙われるのは誰か。
あまりに悲しく予想外の結末が待つ長編ミステリー。

***

社会派ミステリ。
とはいっても貫井氏の丁寧かつ魅力的な描写のおかげで、
「社会派系はちょっと。。。」というひとでも
ミステリ、もしくは人間ドラマとして十分に楽しめる内容になっています。
自分は読んでいて「ラストは読めた!」と自信満々に確信したにも関わらず、
少し意外なところに落とされ、でも「そうきたかー。。。」と清々しい気持ちで負けを認められた。
登場人物が例外なく「警察のすることは絶対」と信じているのがちょっと違和感あったけど。。。
あと、殺されていく人間たちが皆俗物なのが短絡的。もうちょっとキャラを練ったほうが
よかったんじゃないかという気も(まあ、そんなことまでしてたらもっと長大な話になっちゃうけど)。

〝冤罪〟――それが本書のテーマですが、こういうことが本当にあるかと思うと
それが決して新しいテーマというわけでないにも関わらず改めて
今の司法や罪状確定までの経緯に疑問を抱かされてしまう。

非常におすすめです。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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