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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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鬼も仏も、そこから生まれる。



ホラー作家の道尾は、取材のために滋賀県山中にある仏像の工房・瑞祥房を訪ねる。
彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、闇の中で血を流す仏像。
しかも翌日には仏師が一人消えていた。
道尾は、霊現象探求家の真備、真備の助手・凛の三人で、瑞祥房を再訪し、その謎を探る。
工房の誰もが口を閉ざす、二十年前の事件とはいったい。

***

再読(いや、再々読?)。
著者のデビュー作〝背の眼〟(真備シリーズ)二作目。
直木賞作家・道尾氏が、まだバリバリの本格ミステリを書いていたころの作品。

ちょっとだけ真相やトリックに「え? それちょっと都合よすぎない?」と思うところがあるものの、
トータル的にはかなりの完成度。
本格ミステリというジャンルを、心行くまで楽しむことができます。
道尾作品に共通して出てくる(本作にも当然出てくる)〝ハイテンションの軽くウザいおじさん〟も、
慣れれば逆に面白くなってきます。
特に本作におけるハイテンションおじさん・唐間木は、
キャラがいいぶん存在感も際立っていて、もし彼がいなかったらラストのあの切なさは
なかっただろうなと思えるほど。

おすすめです。
夏はやっぱり読んでスカッと爽快の本格ミステリが一番。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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