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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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さようなら。



ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。
しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。
真犯人は誰なのか? 弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。
「弁護側の証人」とは果たして何者なのか?
日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作がいま甦る。

***

昭和30年代に発表されたミステリ。
けれど古臭さというものを一切感じさせず、また内容も非常に面白く一気に読めた。
筆致や物語構成は落ち着いていてシンプルなのに、ラストで見せ付けられた
大逆転劇のインパクトは凄まじく読みながら「うおお」と思わず唸ってしまった。

ミステリファンのひとには片っ端から宣伝して回りたいぐらいにおすすめ。
文庫の最後で道尾秀介氏が解説を書いていて、
「正直この物語は面白すぎて誰にも教えたくなかった」と書いているのだけど、
さもありなんという感じ。

ミステリ初心者でも入り込みやすい内容だと思うので
ふだんミステリにあまり興味がないというひとも是非一読を。

それにしても、ここまで登場人物の印象が最初と最後で覆るミステリには
これまでお目にかかったことないなあ。。。
著者は酔って階段から落ちるという事故で早世してしまっているのですが(中島らもさんと
同じだな)、もし生きていればいつかがんばってプロになった際
是非一度話をしてみたい作家さんだった。

繰り返しになりますが非常におすすめです。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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