殺したくない。殺したくない。殺したくない。
日本ミステリー界を牽引してきた8人の作家の豪華競演。
御手洗潔、江神など、人気のおなじみの主人公から、
気鋭の新たな代表作まで、謎も読み口も全く異なる八篇を収録。
すべて読み切り、どの事件から解くのもよし。
極上のトリックに酔いしれる、ミステリーファンに捧ぐ、
文庫史上もっとも豪華なアンソロジー。
著作リストつきでガイドとしても最適。
★収録作品★
進々堂世界一周 戻り橋と悲願花/島田荘司
四分間では短すぎる/有栖川有栖
夏に消えた少女/我孫子武丸
柘榴/米澤穂信
恐い映像/竹本健治
確かなつながり/北川歩実
杜の囚人/長江俊和
失くした御守/麻耶雄嵩
***
◆進々堂世界一周 戻り橋と悲願花◆
御手洗潔シリーズ。
最近の御手洗シリーズ全部に言えることなんだけど、
冒頭とラストだけ御手洗が登場して
あとはほとんど御手洗が語る形で長々と御手洗と関係ない
挿入話になるんだよなー。
「数字錠」とかみたいに、御手洗が最初っから最後まで
出っぱなしな短編がもう一度読んでみたいものです。
物語自体は壮大で感動的だったけども。
あと前から思っていたけど、熱心に語ってる登場人物に対する
聞き手の相槌の打ち方が「ふうん」「へえ」「はい」とか
おまぬけで気になる。
◆四分間では短すぎる◆
偶然耳にした他人のほんのひと言から、
それがどんな意味を持つのか、その人物は何者で何が目的で
そんな台詞を口にしたのかを推論していく、という内容。
かの名作「9マイルは遠すぎる」へのオマージュです。
結論への過程が少々強引なような気もするけど、まあ楽しんで
読めました。
学生アリスシリーズが好きなひとにも是非。
◆夏に消えた少女◆
シンプルながら騙されました。
そう来るとは。
我孫子氏はこういうの書かせたらうまいなー。
ラストに現実にありそうなリアルなホラー性が垣間見えます。
男の子の子供がいるひとに、読んでほしいような、ほしくないような。
◆柘榴◆
面白かったー!
内容もさることながら筆力がすごい。
本アンソロジー中一番夢中で読めた。
シンプルな話なんだけど読み終えたあとも頭から離れない。
「柘榴を食べた」って一文がもう頭から離れない。
米澤穂信さんやっぱり好きです。
まあジャンル的にはイヤミスに入るのですが。
◆恐い映像◆
サブリミナルオチだったら許さん、と思っていたのですが
それはなくて安心。
出てくるナオという女性がちょっと古臭い気がしたけどそれは
著者の年齢上仕方ないことなのか。
内容はあまり面白くなかった。
日本四大奇書を書いたひとの世界観ってこんなもの?と肩透かし。
◆確かなつながり◆
独創性には舌を巻いたけど、シリアスなはずのクライマックスで
なぜかちょっと笑ってしまった。
ホラーって一歩間違うとギャグになるよな。
オープニングから監禁された少女が出てきて
息をもつかせぬ展開に読みやすい文章で一気に読めます。
でもこの話が実現する世の中になったら
この世には結婚にあぶれる独身女性がもっと増えるんだろうなあと
複雑な気分。
◆杜の囚人◆
物語だけじゃなく文章を楽しむのも小説の醍醐味なのに、
この作品の文章はまるで脚本のト書き。
著者の経歴を見て納得がいきましたが、読んでいて非常に
味気なかった。
オチはすぐ読めるし。
あまり面白くありませんでした。
◆失くした御守◆
期待していた麻耶雄嵩。
真相自体はそこまででもなく、
主人公の少年が執拗に失くした御守りを探していることにも
何か突拍子もない伏線があるのかと思いきやそうでもなく、
麻耶氏にしては(短編のせいもあるのだろうけど)地味な話だとは
思うけど、真相を知っておきながら何事もなく帰っていく、
主人公のあの頓着のなさこそが麻耶節なのだなと思って
そこは小気味良く感じた。
実際にこんなことあったら一発で警察に捕まるけどな、と
無粋なツッコミを読み終えてしてしまいましたが。
日本ミステリー界を牽引してきた8人の作家の豪華競演。
御手洗潔、江神など、人気のおなじみの主人公から、
気鋭の新たな代表作まで、謎も読み口も全く異なる八篇を収録。
すべて読み切り、どの事件から解くのもよし。
極上のトリックに酔いしれる、ミステリーファンに捧ぐ、
文庫史上もっとも豪華なアンソロジー。
著作リストつきでガイドとしても最適。
★収録作品★
進々堂世界一周 戻り橋と悲願花/島田荘司
四分間では短すぎる/有栖川有栖
夏に消えた少女/我孫子武丸
柘榴/米澤穂信
恐い映像/竹本健治
確かなつながり/北川歩実
杜の囚人/長江俊和
失くした御守/麻耶雄嵩
***
◆進々堂世界一周 戻り橋と悲願花◆
御手洗潔シリーズ。
最近の御手洗シリーズ全部に言えることなんだけど、
冒頭とラストだけ御手洗が登場して
あとはほとんど御手洗が語る形で長々と御手洗と関係ない
挿入話になるんだよなー。
「数字錠」とかみたいに、御手洗が最初っから最後まで
出っぱなしな短編がもう一度読んでみたいものです。
物語自体は壮大で感動的だったけども。
あと前から思っていたけど、熱心に語ってる登場人物に対する
聞き手の相槌の打ち方が「ふうん」「へえ」「はい」とか
おまぬけで気になる。
◆四分間では短すぎる◆
偶然耳にした他人のほんのひと言から、
それがどんな意味を持つのか、その人物は何者で何が目的で
そんな台詞を口にしたのかを推論していく、という内容。
かの名作「9マイルは遠すぎる」へのオマージュです。
結論への過程が少々強引なような気もするけど、まあ楽しんで
読めました。
学生アリスシリーズが好きなひとにも是非。
◆夏に消えた少女◆
シンプルながら騙されました。
そう来るとは。
我孫子氏はこういうの書かせたらうまいなー。
ラストに現実にありそうなリアルなホラー性が垣間見えます。
男の子の子供がいるひとに、読んでほしいような、ほしくないような。
◆柘榴◆
面白かったー!
内容もさることながら筆力がすごい。
本アンソロジー中一番夢中で読めた。
シンプルな話なんだけど読み終えたあとも頭から離れない。
「柘榴を食べた」って一文がもう頭から離れない。
米澤穂信さんやっぱり好きです。
まあジャンル的にはイヤミスに入るのですが。
◆恐い映像◆
サブリミナルオチだったら許さん、と思っていたのですが
それはなくて安心。
出てくるナオという女性がちょっと古臭い気がしたけどそれは
著者の年齢上仕方ないことなのか。
内容はあまり面白くなかった。
日本四大奇書を書いたひとの世界観ってこんなもの?と肩透かし。
◆確かなつながり◆
独創性には舌を巻いたけど、シリアスなはずのクライマックスで
なぜかちょっと笑ってしまった。
ホラーって一歩間違うとギャグになるよな。
オープニングから監禁された少女が出てきて
息をもつかせぬ展開に読みやすい文章で一気に読めます。
でもこの話が実現する世の中になったら
この世には結婚にあぶれる独身女性がもっと増えるんだろうなあと
複雑な気分。
◆杜の囚人◆
物語だけじゃなく文章を楽しむのも小説の醍醐味なのに、
この作品の文章はまるで脚本のト書き。
著者の経歴を見て納得がいきましたが、読んでいて非常に
味気なかった。
オチはすぐ読めるし。
あまり面白くありませんでした。
◆失くした御守◆
期待していた麻耶雄嵩。
真相自体はそこまででもなく、
主人公の少年が執拗に失くした御守りを探していることにも
何か突拍子もない伏線があるのかと思いきやそうでもなく、
麻耶氏にしては(短編のせいもあるのだろうけど)地味な話だとは
思うけど、真相を知っておきながら何事もなく帰っていく、
主人公のあの頓着のなさこそが麻耶節なのだなと思って
そこは小気味良く感じた。
実際にこんなことあったら一発で警察に捕まるけどな、と
無粋なツッコミを読み終えてしてしまいましたが。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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