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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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やっぱり狂っているのだ。



大胆なトリックで本格ミステリーファンをうならせた傑作長編。
建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、
通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。
最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、
2人目は密室のドアの内側に磔に。
速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、
デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。

***

相当昔の小説のため、
システム手帳がハイテクグッズとして出てきたりする。
でもそれはまあ仕方ないっちゃ仕方ないことなので別にいい。
問題は、ミステリ部分も古めかしいということだ。
館ものならもっと複雑でもっとアクロバティックで
読者をあっと言わせるものがいくらでもある中で、
本作のトリックは地味さを拭えなかった。
殺人の動機も非常に弱いし、そもそも雪絵が口がきけないことが
そこまで本筋に絡んでこないのでどうしてそういう設定に
したのかと疑問に思う。単に個性づけか?
と、あまり心に響くことのない世界観だった。
リアルタイムで読んだらすごいと思ったのかも知れないけれど。
主人公の速水三兄弟も、魅力がないわけじゃないんだけど
印象に残って彼らの活躍するシリーズをまた読みたいと思うまでには至らず。
80年代の本格ものなら我孫子氏より綾辻氏のほうが
よっぽどレベルは高いなと思った。
我孫子氏は「殺戮にいたる病」とかすごい傑作を書くひとなので
期待していたぶん肩透かしをくった気がした。
あまりおすすめしません。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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