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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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たぶん、君にしかできない。



ポチこと須川くんが、高校入学後に一目惚れしたクラスメイト。
不思議な雰囲気を持つ女の子・酉乃初は、実は凄腕のマジシャンだった。
放課後にレストラン・バー『サンドリヨン』でマジックを披露する彼女は、
須川くんたちが学校で巻き込まれた不思議な事件を、
抜群のマジックテクニックを駆使して鮮やかに解決する。
それなのに、なぜか人間関係には臆病で、心を閉ざしがちな初。
はたして、須川くんの恋の行方は――。
学園生活をセンシティブな筆致で描く、連作ミステリ。
全選考委員が「うまい」と評した第十九回鮎川哲也賞受賞作。

★収録作品★

 空回りトライアンフ
 胸中カード・スタップ
 あてにならないプレディクタ
 あなたのためのワイルドカード

***

主人公の須川くんの一人称がラノベ風というかポップ感まるだしで、
慣れるまでにちょっと時間がかかった。
(読み終わるころには逆に「この一人称あってこその本作」と思えたけど)

ミステリパートも正直ユルくて、「これがミステリの賞を獲るのに値するのか?」と
思ったけど、人間がよく書けているし、彼らがそれぞれの裏側に隠し持った
〝このひとはどうしてこういうキャラなのか〟という意味でのミステリなら
非常にうまく表現できているので、選考委員たちはそこを評価したのではないかと思う。

マジックをしながら謎の真相を語る探偵役、というスタイルも斬新でよかった。
(前に読んだ某作の〝ダンスしながら謎を解く探偵〟(←そういや少年隊のヒガシも
そんなドラマやってたな)よりも見目鮮やかで満足がいった)

なぜ主人公のあだ名が〝ポチ〟なのか明かさないあたり次回作もあるんだろうから
出たらまた読んでみるつもりです。

なかなかおすすめ。



おまけ:
作中に出てきた〝フラリッシュ〟です。

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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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