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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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WHAT YOU HEAR HERE
WHAT YOU SEE HERE
WHAT YOU LEAVE HERE
LET IT STAY HERE!




一九三九年十一月二日、ワシントンDCの森で、娼婦の死体が発見された。
被害者は木の枝に吊るされ、女性器の周辺をえぐられたため、
股間から内臓が垂れ下がっていた。
時をおかず第二の事件も発生。凄惨な猟奇殺人に世間も騒然となる中、
意外な男が逮捕され、サンフランシスコ沖に浮かぶ孤島の刑務所、
アルカトラズに収監される。
やがて心ならずも脱獄した男は、奇妙な地下世界に迷い込む――。

***

猟奇殺人の犯人は誰ぞや?という本格ミステリかと思いきや、
犯人はあっさり判明、それからは一転ファンタジーの世界へ。
というかファンタジーならファンタジーでそのままいってほしかったのに、
ラストで「これは全部現実だったんですよ」という悪い意味で衝撃のオチに。
しかもそのオチに無理がある。
どう考えてもそれは無理だろ、という、フィクションにしても納得のいかない
リアリティのないものになってしまっていた。
また、主人公が変質者なので彼が幸せになることにいまいち納得がいかない。
つまり彼に感情移入出来ない。
ありがちだけど彼が多大なるトラウマでも背負っていれば
同情心が湧いて応援したくなったかも知れないのにそれもない。

島田荘司氏の著作にしては芳しくないなというのが正直な感想。
やっぱり彼には正統派な本格ミステリを書いてほしいものです。
いや、彼にとっては本作は壮大なトリックを施した本格ミステリなのかも知れないけど
長年のファンとしては納得がいかなかった。

次回作に期待。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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