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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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いつまでもいつまでも。



「医者をなめてるんじゃない? 自己満足で患者のそばにいるなんて、
信じられない偽善者よ」。
美しい信州の情景。命を預かる仕事の重み。切磋琢磨する仲間。温かい夫婦の絆。
青年医師・栗原一止に訪れた、最大の転機。

***

とかく丁寧に物語を紡ぐ作家さんだと思う。
派手ではないものの文章や物語構成、人物造形が流麗で非常に読みやすく、
読んでいてとても心地よい。
エンタメ作家は文章力が純文学なんかに比べて劣っていて
何だこの文章と読書中イラつく場合が多々あるのですが
本作の著者の夏川氏はそんな例から漏れる稀有な例。
物語以前にその文章を満喫出来る作家さんって貴重なので
彼とその著作に出会えたことには感謝したい気持ちでいっぱいです。

本作はシリーズの三作目にあたりますが、
三部作で終わらせるつもりなのかたくさんのことが動いて
物語に一応の決着が見られます。
もっと続いてほしい気もするから残念なのだけど、
まだ主人公・一止と妻のハルとの馴れ初めなんかも描かれていないし
(でも出会いのエピソードは本作にちょっとだけ出てくる)
舞台を新たに新章に突入するのかな。だったら嬉しいのですが。

非常におすすめです。

それにしても一止は周りの人間に恵まれているよなあ。。。
果報者です。羨ましい。
でも不思議と素直に応援出来る。
好きです、この主人公と、彼を取り巻くすべての人間が。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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