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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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それが私を噛んだのだ。



このこぢんまりとした酒場に入ったのは、偶々のことだ。
そこで初対面の男に話しかけられたのも、偶然のなせるわざ。
そして、異様な“賭け”を持ちかけられたのも――。
あまりにも意外な結末が待ち受ける、一夜の密室劇を描いた表題作ほか、
極北の国々を旅する日本人青年が遭遇した二つの美しい謎「北欧二題」など、
本格の気鋭が腕を揮ったバラエティ豊かな短編ミステリの饗宴。
第六十四回日本推理作家協会賞受賞作を含む、五つの謎物語。

★収録作品★

 人間の尊厳と八〇〇メートル
 北欧二題
 特別警戒態勢
 完全犯罪あるいは善人の見えない牙
 蜜月旅行 LUNE DE MIEL

***

作中〝人間の尊厳と八〇〇メートル〟〝特別警戒態勢〟
〝完全犯罪あるいは善人の見えない牙〟は
ミステリとしてそれなりの出来。
〝北欧二題〟はあまりの素朴さ(悪く言えば地味さ)に
「これ実話なんじゃ。。。」と思っていたら最後の解説を読んだら案の定そうで、
実話だと思えば「へえ、こんなこともあるんだ」とにやりとは出来るけど
フィクション小説集の本作でわざわざ読みたくはなかったというのが
正直なところ。
最終話の〝蜜月旅行〟に至っては、
「〝ミステリ〟をテーマに書いたエッセイ」ででもない限り
本作に収録するのが許せないほどつまらない。
いつ面白くなるんだろういつ面白くなるんだろうと思いながら読み進め
けれどいつまで経ってもだらだらとどうでもいい夫婦の
どうでもいい新婚旅行の描写が続くばかりでいっかな盛り上がらず、
結局最後までオチらしきオチもないまま終わる。
友人のホームビデオでも延々見せられている気になった。
著者は本編を「私にとっては人間というものが最大のミステリなので
こういうのもありだと思って書いた」とか言ってるけど、
繰り返すけどエッセイでもない限り
こんなつまらない話を(しかもフィクションを)読もうなんて思いません。
しかも腹立たしいことにこの最終話が一番長いし。
新婚夫婦の嫁のほうかなり自己中で性格悪いのに
旦那のほうが「彼女は素晴らしい、自分が悪い」とか思ってるのも
著者の女性に対する眼の濁りっぷりが窺えていらっとするし。

。。。と久々毒舌レビューになってしまいましたが
あまりのつまらなさに耐えながら読む、という体験も久々にしたので
(つまるつまらない以前に、いい加減しつこいですが小説ですらない)
思わずこんな書き方になってしまいました。

玉石混淆とはまさに本作のためにある言葉だな。
あまりおすすめしません。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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