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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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他人ではなく自分のために。



孤独に暮らす老婆と出会った、大学生の総司。
家族を失い、片方の目の視力を失い、貧しい生活を送る老婆は、
将来を約束していた人と死に別れる前日のことを語り始める。
残酷な運命によって引き裂かれた男との話には、総司の人生をも変える、
ある秘密が隠されていた。
切なさ溢れる衝撃の結末が待ち受ける、長編ミステリー。

***

舐めてるのかと思う。

と思わず挑発的なひと言から始めてしまいましたが、
本作はとてもプロが書いたものとは思えない。
同著者の著作〝五声のリチェルカーレ〟が非常に面白かったので
最新作の本作も期待して読み始めたのですが、
正直面白い面白くない以前にこれが商品として売られていることに納得がいかない。

まず文章が気に食わない。
笑わせよう、泣かせよう、感動させよう、
物語の端々にそんな著者の意図が恥ずかしいほど垣間見えて(というかモロ見え)、
押しつけ感がひどくて白ける。
展開も強引だし出てくるヒロインも登場した意義がまったくわからないまま
わけわからんままにフェードアウトするし読みにくい漢字は多発するし
懲りすぎてわかりにくい比喩は多いしで、読んでいて多大なストレスを感じた。
ラストは安っぽい三文ドラマみたいだし。
それにあの作中作は一体? あんな体裁で書かれたら読み手は誰もあれが真実だと
信じちゃうだろうに実は嘘って。。。

本をここ数年で1000冊近く読んでいてそれなりに読書眼は培われていると
自負する身として言わせてもらえば、
本作を読んで感動するひとは読書レベルがかなり初心者だと言わざるを得ない。

繰り返すけど、あの〝五声のリチェルカーレ〟を書き得たひとが
なんでこんな駄作を生み出してしまったのか理解に苦しむ。

おすすめしません。
次回作に期待。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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