空に溶けるよ。
会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。
自分が念じれば、それを相手が必ず口に出すことに偶然気がついた安藤は、
その能力を携えて、日本を脅威に落とし込もうとする一人の男に近づいていった――。
***
再読。
本を死ぬほど読んで小説への理解力が増した今読んでみると
以前にも増して伏線の妙に唸らされる。まったく大したもんだなあ伊坂幸太郎。
ちょっと政治に対する意見が直球すぎて中二っぽくて(伊坂氏ごめんなさい)読んでて気恥ずかしく
なる部分もあるんだけど、やっぱり名作だった。
二話目にあたる〝呼吸〟はラストに今後への壮大な予感を抱かせる、ものすごく好きな終わり方。
あとはもうちょっと政治家・犬養の危険性を描写してくれていたらもっとよかったのにと思う。
(一応、宮沢賢治〝注文の多い料理店〟を、犬養の油断ならない人間性の描写に
使ってはいるけれど)
〝重力ピエロ〟もおすすめですが、それとはまた違う兄弟愛がクサみなしに描かれていて
本作もおすすめです。
図書館で借りて読んでいるうちにどうしてもほしくなって読んでる途中で買ってしまった。
「あのひとが死んだぐらいであなたを見放すわけがない」という台詞は
やっぱり何度読んでも感動する。
そして作中で一番好きなのはやっぱりアンダーソン。
切ないほどいいひと。私が再婚したいぐらいだ@
もうちょっと時間が経ったらまた読もう。
本作は再読に値する。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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