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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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ずっと鳴り続けている。



昆虫好きの、おとなしい少年による殺人。その少年は、なぜか動機だけは黙して語らない。
家裁調査官の森本が接見から得たのは「生きていたから殺した」という謎の言葉だった。
無差別殺人の告白なのか、それとも――。
少年の回想と森本の調査に秘められた“真相”は、最後まで誰にも見破れない。
技巧を尽くした表題作に、短編「シンリガクの実験」を併録した、文庫オリジナル作品。

***

これはやられた。
面白かった。
ここ最近読んだミステリの中で断トツ。
読み始めからぐいぐい物語世界に引き込まれ、いったん休憩しようと思ってもやめられず、
自分でもびっくりするほど一気に読破してしまった。

少年が
何故殺したのか、
誰を殺したのか、
それが徐々にわかっていくこの興奮たるやもう。
そして最後に仕掛けられている驚愕のトリック!! 見事に騙されました。
本の虫を自称する私ですがこのトリックは見抜けなかった。久々に素直に「やられた」と思えた。
同じトリックは過去に読んだことがあるけど、その中でも著者の深水氏の筆力は
他の追随を許さないほどにハイレベル。

中盤の、主人公の口を借りた著者の音楽語りは長々しくてちょっと鬱陶しかったけど、
それ以外はかなりの高評価。
この本に出会えてよかった。
同時収録の短編〝シンリガクの実験〟もデスノートばりの小学生の心理戦を描いていて
めちゃくちゃ面白かったし(そのくせとんだ斜め上の爽快なオチつくし)。
これを書いたのが自分なら、と嫉妬すらしてしまった(かなり本気で。こんなこと思うのは久しぶり)。

かなりのおすすめです。
あーこれ図書館で借りたんだけど買おうかなー。
手元に置いておきたくなってきた。

まじで惚れたよこの物語。。。
深水さん最高だ。

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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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