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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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「幸せだよ。何にしろ」



「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」
「そうなの?」
ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は、
「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうに置かれた椅子に行儀よく腰かけている
少女の人形。子供らしい快活を示すように、ひょいと天を向けた少女の左足のつま先は――
こなごなになっていた。
破損の責任を押しつけられそうな敬典の姿を見て、娘のつばめは憤慨するが、
敬典は不思議と落ち着いていて……。
きっかけは小さな謎でも、それらは八駒家の食卓の上で壮大なペダントリに発展する。
『天才たちの値段』で鮮烈な印象を与えた新鋭が贈る、
あたたかなタッチで描かれた愉しい連作。

★収録作品★

 人形の部屋
 外泊1――銀座のビスマルク
 お花当番
 外泊2――夢みる人の奈良
 お子様ランチで晩酌を

***

唯一面白かったのは第四話〝夢みる人の奈良〟だけ。
あとは提示される謎にも興味をそそられないし謎解きの過程も強引だしで(特に
〝お花当番 〟がひどい。あんなのわかるわけないっつの)あまり楽しめなかった。
〝人形の部屋〟〝お花当番〟は無駄に長くて起伏もない、要するに締まりがないから
物語に集中しづらかったし、門井氏の文章はちょっと独特なので(何と言っても個性的なのが
地の文が読者に話しかけてくる)、その文体が気になってしまうという点でも
作品世界に入り込みづらかった。不要なうんちくがやたら長かったりするし。

駄作というわけではないので最後まで読み通したけど、
たぶん数ヶ月経ったらもう内容忘れてそうだな。

本作なら〝天才たちの値段〟のほうがずっとおすすめ。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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