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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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次元を超える旅を。



映像制作会社に勤める安藤孝則は、ネット上に公開された
ある動画の解析を依頼される。それは、中年男が自身の首つり自殺の模様を中継した、
衝撃的ながらもどこか不可解な映像だった。
孝則は真偽を確かめるため解析を始めるが、やがてその動画の中の男が、
画面の中で少しずつ不気味に変化していることに気付く。
同じころ、フィアンセで高校教師の丸山茜は、孝則の家で、
何かに導かれるようにその動画を見てしまうのだった…!?
“リング”シリーズ、新たな恐怖――存在してはならない奴が…追ってくる。

***

たぶん本作を読んだひとのほとんどが思うことだろうけど、
〝リング〟〝らせん〟〝ループ〟の続編と銘打たれてはいるものの
あの三作の足元にも及ばないです。
著者が編集部に唆されてリングシリーズファンを徒に煽るためだけに書いたような
完全なる乗っかり作品。
〝らせん〟〝ループ〟だけでも蛇足だと思ったのに
本作は本気で要らない。読んだことを後悔した。

続編を書くことで読者の想像で補えるはずの部分をぶち壊して
台無しにする物語というのは小説でも映画でも往々にして存在するけど、
その最たるものを目の当たりにしたような気がした。
〝リング〟はほんと〝リング〟だけでよかった。
シリーズ化する必要はなかった。
本作も単なるサイドストーリー以外の何物でもなく
アバウトな恐怖心をこちらにぼんやりと与えるだけ与えて
あっけなく終わってしまって何らシリーズの核心に触れてはいないし。

そして鈴木光司氏の著作のキャラって、
こう言っちゃなんだけど好感を抱きにくい人物が多い。
何か読んでいてイライラする。
本作のメインキャラふたりも、どこか自己中で独り善がりで
接していてストレスを感じた。

まったくおすすめしません。
鈴木氏の著作は〝リング〟と〝仄暗い水の底から〟だけ読んでいれば
十分だと思う。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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