日々確実に、発狂してきた。
迫ってくる体温を感じながら感じた、世界が変わっていくのを――。
堕ちてゆく痛み、翳りない愛への恐れ。自身に注がれる冷徹なまなざし。
クールさと瑞々しさをともに湛えた恋愛長篇。
***
再読。
男の登場人物の書き込みが若干足りないことを除けば秀逸の作品だと思う。
とかく文章が心地いい。
リズムがあって、オブラートのかからない剥き出しの痛々しさが伝わってくるようで。
現に著者の金原さんが本作を執筆時、主人公と同じ拒食症に陥り、
病院に通ったというエピソードは有名。
一人の人を好きで好きで好きで仕方なくなりながらも
ほかの異性を保険として手元に(女としての本能で無意識に)留めておく、
どちらが本気なのかと言われればどちらとも、と答えるしかない、
そのあたりの機微がじっくり書き込まれていて深い共感を覚える。
そして同属意識からくる嫌悪感も。
ラスト一行が大好きです。
何だかミステリにおけるリドルストーリーの恋愛バージョン、みたいな感じで。
おすすめ。
迫ってくる体温を感じながら感じた、世界が変わっていくのを――。
堕ちてゆく痛み、翳りない愛への恐れ。自身に注がれる冷徹なまなざし。
クールさと瑞々しさをともに湛えた恋愛長篇。
***
再読。
男の登場人物の書き込みが若干足りないことを除けば秀逸の作品だと思う。
とかく文章が心地いい。
リズムがあって、オブラートのかからない剥き出しの痛々しさが伝わってくるようで。
現に著者の金原さんが本作を執筆時、主人公と同じ拒食症に陥り、
病院に通ったというエピソードは有名。
一人の人を好きで好きで好きで仕方なくなりながらも
ほかの異性を保険として手元に(女としての本能で無意識に)留めておく、
どちらが本気なのかと言われればどちらとも、と答えるしかない、
そのあたりの機微がじっくり書き込まれていて深い共感を覚える。
そして同属意識からくる嫌悪感も。
ラスト一行が大好きです。
何だかミステリにおけるリドルストーリーの恋愛バージョン、みたいな感じで。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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