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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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「人はいつだって誰かを殺したいと思っているし、
常に誰かの殺意に満ちた視線を浴びている」
 


雪に閉ざされた山荘で、女子大生・弥生が毒殺された。
容疑者は一緒に宿泊していた同じ大学のゼミ仲間4人――
龍太、花帆、真佐人、圭。
外の世界から切り離された密室状況で、同じ食事、同じ飲み物を
分け合っていたはずなのに、犯人はどうやって弥生だけに
毒を飲ませることができたのか。
警察が到着するまで、残された4人は推理合戦を始める……
15年後、雪の降る夜。花帆と夫の営む喫茶店を訪れたのは、
卒業以来、音信不通の龍太だった。
あと数時間で時効を迎える弥生の事件は、未解決のまま
花帆たちの人生に拭いきれない影を落としていた。
だが、龍太はおもむろに告げる。「弥生を殺したのは俺だよ」
たび重なる推理とどんでん返しの果てに明かされる驚愕の真相とは?
〈第3回アガサ・クリスティー賞〉に輝く正統派本格ミステリ。

***

なるほど、こういう殺人の方法もあるのか。
という斬新な殺害方法が面白い。
実際にこんな事件があったら一発で警察に見抜かれるだろうけど。
元々のタイトルは「コンダクターを撃て」だそうですが、
「致死量未満の殺人」に変えてかなり正解だと思う。
元のタイトルじゃスパイアクション小説みたいだし。

性悪女・弥生にもうちょっと深みがあれば
もっと面白いものになったのに、という気もするし、
(というか本格ミステリの常なのだけどキャラが皆個性がない)
文章に気合が入り過ぎていて著者のがんばりが透けて見えてしまったりも
しているのだけど、
まだ34歳で本作がデビュー作でこれだけ書けるのは
かなりレベルが高いと思う。

面白く読めました。
次回作にも期待。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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