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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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ここはどこだ?

 

時間感覚、現実感覚、美的感覚…。
様々な「感覚」を喪失し、暴走する現代人たち。
巧緻なトリックと目眩く謎が感覚を惑わせる、先端科学ミステリーの旗手による傑作7編を収録。

★収録作品★

 風の誘い
 幻の男
 蜜の味
 侵入者
 僕はモモイロインコ
 告白シミュレーション
 完璧な塑像

***

信用できる登場人物がいない、そこからくるスリルを十分に堪能できた短編集。

たとえば普通の小説なら、語り部的存在が必ず一人はおり、彼(もしくは彼女)は
決して読者を裏切る言動をしないので、その人物をパートナーに周囲を見渡し、
誰が犯人か、何が起こっているのかを冷静に観察することができますが、
作中の誰もが怪しいとなるとそうすることもままならない。

たとえば道を歩いていたらうしろから血まみれの男とそれを追うナイフを持った男が
走ってきて、血まみれのほうが「助けてくれ」と言ってきたとして、けれどナイフ男は
「あなた、危ないからどいててください。そいつはさっき街中で暴れ回り何人もの人を
殺傷した凶悪犯なんです。その血もその被害者たちの血です」と主張する。
すると血まみれが「その凶悪犯てのはあいつ自身のことだ。あんたも逃げろ。
殺されるぞ」と応酬する。
いったいどちらを信じたらいいのか。運命の分かれ道は猛スピードで迫ってくる。。。
そんなスリルを味わわせてくれる。

まあ、多少展開に無理のある話もあったけど。
〝世にも奇妙な物語〟でドラマ化とかしたら絶対に面白そう。

おすすめです。

ちなみにモモイロインコというのはこういう鳥です↓
我が家の愛鳥ルイカ。蛇足までに。

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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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