あれこそが正義だった。
弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。
死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。
だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった――。
「このミス」大賞受賞作家による新たな傑作誕生。
***
通っている小説教室にゲスト講師としていらしてくださった
ミステリ評論家の先生が、
「これだけは読んでおくように」と勧めていたので読んでみた作品。
いや~、ここまで正統派なミステリを読んだのは久しぶりで
ミステリフリークの血が騒いだ。
少年院や法廷のシーンも、本職かってぐらいに入念に調べて書かれていて
臨場感たっぷりだったし。
(最後に書かれていた参考文献は私も過去に買って読んだことがあるのだけど、
あの文献からだけではとてもここまで緻密な描写は出来ないはずだから
たぶん著者は相当に勉強したのではないかと)
ところどころ突っ込みたくなる瑕疵は見受けられるのだけど、
(重要かと思えた伏線がそのまま解消されることなくフェードアウトしてしまったり)
全体としてはそんなこと気にならないぐらい楽しんで読めた。
そしてやっぱり音楽ミステリでデビューした著者なだけあって、
作中に出てくるピアノの描写の見事なこと。
音楽ミステリばっかり書いている私としては非常に勉強になった。
犯罪者から弁護士になった人間というのは実際に存在して、
その人物を描いた書籍も出ているので(〝心にナイフをしのばせて〟)、
著者はそれも参考にしたんじゃないかな。
ひとが罪を償うというのはどういうことなのかを
真剣に考えさせられた作品でした。
とてもおすすめ。
弁護士・御子柴礼司は、ある晩、記者の死体を遺棄した。
死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。
だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった――。
「このミス」大賞受賞作家による新たな傑作誕生。
***
通っている小説教室にゲスト講師としていらしてくださった
ミステリ評論家の先生が、
「これだけは読んでおくように」と勧めていたので読んでみた作品。
いや~、ここまで正統派なミステリを読んだのは久しぶりで
ミステリフリークの血が騒いだ。
少年院や法廷のシーンも、本職かってぐらいに入念に調べて書かれていて
臨場感たっぷりだったし。
(最後に書かれていた参考文献は私も過去に買って読んだことがあるのだけど、
あの文献からだけではとてもここまで緻密な描写は出来ないはずだから
たぶん著者は相当に勉強したのではないかと)
ところどころ突っ込みたくなる瑕疵は見受けられるのだけど、
(重要かと思えた伏線がそのまま解消されることなくフェードアウトしてしまったり)
全体としてはそんなこと気にならないぐらい楽しんで読めた。
そしてやっぱり音楽ミステリでデビューした著者なだけあって、
作中に出てくるピアノの描写の見事なこと。
音楽ミステリばっかり書いている私としては非常に勉強になった。
犯罪者から弁護士になった人間というのは実際に存在して、
その人物を描いた書籍も出ているので(〝心にナイフをしのばせて〟)、
著者はそれも参考にしたんじゃないかな。
ひとが罪を償うというのはどういうことなのかを
真剣に考えさせられた作品でした。
とてもおすすめ。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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