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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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その枝にきっと花は咲くだろう。



偉大なピアニストだった亡き父を未だに憎む智也に遺されたのは、
440HzのAというたったひとつの音を聴きとる絶対音感だった。
今は音楽から離れ細々と便利屋を営んでいる彼の元へ、
ある日突然野良犬のごとく転がり込んできた英治は、ワケアリの過去を持つ一文無し。
そんな彼らの所に、音楽学校首席の女子高生・奏恵からとんでもない依頼が舞い込んだ。
「私を、音楽で感動させてください」
優れた絶対音感を持つ彼女から高飛車に告げられた不可思議な依頼に巻き込まれ、
音楽に翻弄される彼らが奏でるそれぞれの“音”物語。

***

特定のジャンルに絞った話を書く作家さんの作品を読んでいつも思うことだけど、
よく勉強してるなあ。。。
子供のころにちょっとピアノを齧っただけの著者がここまでの音楽表現を
ものにしているなんて、と舌を巻く思い。

文章も一応ラノベというカテゴリに入るにしてはしっかりしていて
普通に単行本で出ていてもいいレベル。
何より登場人物たちが皆魅力的で読んでいて非常に楽しかった。

物語にどういう結末がつくかは簡単に予想出来てしまい
実際そのとおりだったので「ああ、やっぱりな」と特に感動もしなかったけれど、
そして最終章〝アンコール〟での〝父親〟の台詞も
想定の範囲内だったので「言うと思った」とは思ったけれど、
それでもそれなりに感動はした。
父子ものは弱いんだよなー昔から。

何故父親がベーゼンドルファー(ピアノの名前)でなければ弾かなかったのか、
その真相が明らかになったときには音楽好きとして血が騒いだ。

傑作というほどではないけれど良本です。

ちなみにこれ↓作中に出てくるベーゼンドルファー・インペリアル。

piano.jpg










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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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