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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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始まる。

 

迷子捜し専門のアメリカ人探偵ディスコ・ウェンズデイの目の前で六歳の梢に十七歳の梢が侵入。
真相の探究は全てを破滅へと誘う。
謎の渦巻く円い館と名探偵の連続死。
魂を奪われた少女たちと梢を苛む闇の男。
真実なんて天井にぶら下がったミラーボール。
眩い光にダンスを止めるな。踊り続けろ水曜日。
「新潮」掲載に1050枚の書き下ろしを加えた、渾身の長篇小説。

***

もんのすごかったなー。色んな意味で。

地元の図書館で本作を借りようと思ってネット検索かけたら上巻が既に借りられていて、
「あー上下まとめて借りて一気に読もうと思ったのにこれじゃ当分。。。」と思っていたら
上巻が返却されたあとも下巻が貸し出し中になってなくて
「あ、挫折したんだ笑」と思いながら手にとった次第なのですが。。。
これは本当に読む人を選ぶ。
少なくと読む前に

★舞城作品を最低三冊は読むこと(〝九十九十九〟〝世界は密室でできている
〝阿修羅ガール〟あたりは必須。〝土か煙か食い物〟も読んでるとなお楽しめる)
★四次元という概念について最低限勉強しておくこと
★宇宙について最低限の知識を得ておくこと

が必要とされます。でないとほんと、確実に挫折します。
舞城作品読みまくっていて、
過去に四次元をネタにした小説を書こうとして四次元について書かれた文献を読み漁り、
宇宙オタクで宇宙ネタの番組等があると録画までして観ている私ですら
読んでいて頭が爆発しそうになったので。
半分小説、半分論文みたいな心構えで読んだほうがいいかも。
あと結構グロい描写が多いのであまり女性にはおすすめしないかな。。。

ちょっといろんなモチーフを詰め込みすぎな感はあったけど、
(小難しい理論の部分はさておき)割りとスムーズに読み進められて楽しめた。
延命システムのくだりは「いや、皆が皆虐待されたからって多重人格になるわけじゃないだろう」と
思いましたが、ある意味何でもありの本作においてそんなとこに突っ込みいれるだけ野暮なので
やめておきます。

ちなみに本作で一番好きな台詞は
「恐怖に脅えて立ちすくむ贅沢なんておまえにはない」。
で、一番気に入らなかったのは
主人公が愛しい娘分が犯されそうになっていることを
〝ポルノフィーチャリング梢〟とかのん気な表現しやがった点。フィーチャリングじゃねえよと。

万人にというわけにはいきませんがなかなかおすすめです。
まあ正直、私にも未だに理解しきれなかったところとかあるけど。
理系の人が読んだらわかるのかもなー。
文系よりは理系の人におすすめ。

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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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