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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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あんな女は、殺すにも値しない。



富豪の若き一人娘が不審な事故で死亡して三カ月、
彼女の遊び仲間だった男女四人が、
遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた。
なぜ? そもそもあの事故の真相は何だったのか?
四人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外極まる結末は?
極限状況の密室で謎を解明する異色傑作推理長編。

***

本格ミステリの傑作と言われている本作を今更読む。
嫌な予感はしていたのだけど、そういった所謂「名著」は、
その後さまざまな作家がそのスタイルを踏襲してしまっているので
正直目新しさはなかった。
でもリアルタイムで読んだとしたらその斬新さは相当なものだったろうなと
いうことだけはわかる。
某推理漫画に同じトリックが出てきたので、
本作のトリックはすぐにわかってしまったのだけど、それも
もし件の某漫画を読んでいなかったら素直に感嘆出来たろうにと
本作が出たてのころに出会えなかったことが悔やまれてならない。

ネタバレにつき伏字にしますが、
ラストで雄一と鮎美がくっつくのはB級のハリウッド映画みたいで
安っぽくてどうかと思ったけど、
そしてせっかく核シェルターに閉じ込められているのだから
そこに閉じ込められている緊迫感みたいなものをもっと描写して
ほしかったけど、
前者は時代のせい、後者は本格に必須のクローズド・サークルの
変形という単なる舞台装置に過ぎなかったのだ、ということで
眼をつぶることにします。

なかなかに楽しめました。
ミステリ初心者にはおすすめ。
エンタメ性が強いので娯楽大作とか好きなひとにもおすすめです。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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