忍者ブログ
読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
[503]  [480]  [483]  [479]  [478]  [484]  [482]  [471]  [481]  [485]  [477
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

祈りなど通じない。



小さな島で発生した連続殺人事件。
殺人現場には必ず「バベルの塔」をモチーフにした絵が残されていた――。
数々の名画が示す真犯人とは?
「図像学」と「推理」を融合させた、かつてない本格ミステリの誕生!

***

もし本作を書いたのが作家を目指す友人で
「これ新人賞に応募しようと思ってるんだけどどうかな?」と原稿を渡されたら
読後ためらないなくこう言う。
「やめとけ」。

複雑とごちゃごちゃは違う。
複雑なミステリは読者を楽しませる要素を持っているけど、
後者はただイラつかせるだけ。
さして面白くもない物語を延々読まされオチがこれじゃあまりにひどすぎ。
しかも内容がむちゃくちゃになった言い訳を、終章で登場人物に語らせる(「読者にそこまで
求めるのか……」という台詞が出てくる)という先手を打つあざとさ。
あり得ない。

もっとシンプルに、読者にフェアに書いたら、
犯人の犯行動機も非常に印象深いものになったのに。
捻りすぎて失敗した本作は典型的な例。

序盤でいかにも思わせぶりに描かれていたのに、結局何の意味も持たないまま
尻切れトンボで消えていったエピソードも多すぎだし、
登場人物たちがなぜそんな行動に出たのか、何を考えていたのか、
最後まで明かされないままはいおしまい、という点も多々あってかなりイラついた。

これまで読んだ飛鳥部作品の中で最低の出来。

そして著者自身の筆による絵の少女がヅラをかぶったオッサンに見えるのを
どうにかしてほしい(今さら遅いけど)。
お陰でヒロインが登場するシーンは全部あの顔が浮かんでロマンも何も
あったもんじゃなかった。

おすすめしません。
PR
この記事へのコメント
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

secret(※チェックを入れると管理者へのみの表示となります。)
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
kovo
性別:
女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
アーカイブ
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
Copyright © 【イタクカシカムイ -言霊- 】 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by ラッチェ Template by Kaie
忍者ブログ [PR]