忍者ブログ
読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
[548]  [529]  [530]  [531]  [521]  [518]  [527]  [520]  [510]  [507]  [513
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

皆が私の名を呼ぶかぎり。



「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」
いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が
衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。
これは匠幻最後の脱出か?
幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。

***

トリックは及第点(よりちょっと下かも)、
犯人は「わかるわけねーだろ!」レベル、
犀川はいつにも増して理屈っぽすぎ(というかもう屁理屈の域)、
萌絵は女刑事の振りをして皆を先導するシーン等は格好いいものの
人死にが出ている犯罪をゲーム感覚で捉えてへらへら楽しんじゃっていて
(しかも超絶モラリストの私にとって許しがたい〝携帯かけながら運転〟までかますし。
あんた本当にお嬢様?)
せっかく初期の「この女うざいな」感が消えかけていたところにまた火がつく始末。

でも犯人の〝動機〟、これはシリーズ中で一番よかった。琴線に触れた。泣けた。
特に何かひとつのことに心血を注いでいる人が読めば犯人にいたく共感できると思う。
人間はひとりでも自分の名前を呼んでくれる人が存在すれば生きていける、
そういうことは浦沢直樹氏のマンガ〝MONSTER〟でも書かれていたな、そういえば。。。

萌絵の友人がどうなったのかだけが未だ気になっているところ。
次回作で描かれるのかな?
犀川と萌絵を真剣に嫌いになる前にシリーズ読破を達成しなきゃ。。。
PR
この記事へのコメント
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

secret(※チェックを入れると管理者へのみの表示となります。)
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
kovo
性別:
女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
アーカイブ
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
Copyright © 【イタクカシカムイ -言霊- 】 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by ラッチェ Template by Kaie
忍者ブログ [PR]