忍者ブログ
読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
[279]  [278]  [276]  [275]  [272]  [274]  [269]  [270]  [268]  [271]  [267
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

誰か、あたしを、罰して――。



お姉ちゃんは殺された、同級生の男子に。
偶然のバイク事故に見せかけて、殺されたんだ。
美しくて、優しくて、心の真っ白な人だった。
お姉ちゃんの死の真相は、あたしがはっきりさせる――。
あとを追うように、姉と同じ都立高校を選んだ結花。
だがそこには、覗いてはならない姉のおぞましい秘密が――。

***

誉田氏の著作を読むのは初めてなので何とも言えませんが少なくとも
本作に関しては。。。

〝駄作〟。少なくとも私のカテゴリーの中では。

まず文章が稚拙。
陳腐な表現、同じ言い回しの使いまわし、挙句
言葉の使い方が間違っているところすらあるし(プロとしてこれはあまりにも。。。)、
正直ストーリーを追う以前に文章を読むのが苦痛だった。
しかもそのストーリー自体もありきたり。でも何より最悪なのは
登場人物たちの心理描写があまりに拙いこと。
説明してくれないとわからないところも説明してくれていなかったりするので(もし著者が
『行間を読め』とでもいうつもりで敢えて描写を省いているなら無理難題にもほどがある)、
なぜ〝姉〟が主人公である妹をそこまで大事に思っていたのかが未だにわからない。
そしてそんな〝姉〟のことを心から大事に思っていたらしき妹が、クライマックスで
〝姉〟にまつわるある残酷な真相を知らされても、
その後大してショックを受けた様子もなく振舞っているその不自然さ。

東京創元社の〝ミステリ・フロンティア〟シリーズは(私から見ると)かなり当たり外れの大きい
シリーズだけど、その〝外れ〟のほうをうかつにも読んでしまったときの脱力感を思わず覚えた。
(ちなみに実際の上記シリーズで私が「ハズした。。。」とうなだれたのは、ほしおさなえの
〝ヘビイチゴ・サナトリウム〟だったりする)

読み終えたあと思わずベートーヴェンの〝月光〟↓を聴いて口直ししてしまった。
本当に、音楽のほうは傑作なのにさあ。。。

もう言わずともおわかりでしょうが、決しておすすめできない作品。
教師と生徒の恋愛モノor拉致監禁陵辱モノが好きな人は読んでみれば? といったところです。

PR
この記事へのコメント
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

secret(※チェックを入れると管理者へのみの表示となります。)
この記事へのトラックバック
TrackbackURL:
プロフィール
HN:
kovo
性別:
女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
アーカイブ
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
バーコード
ブログ内検索
Copyright © 【イタクカシカムイ -言霊- 】 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Material by ラッチェ Template by Kaie
忍者ブログ [PR]