喉の奥から突き上げる叫びを。
古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、
過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。
そして妻は幽閉同然の美少女。
ここにうさんくさい客たちが集まった時点から、惨劇の幕が開く。
密室から男が消失したことと、1年前の奇怪な殺人とは、どう関連するか?
驚異の仕掛けをひそませた野心作。
***
本格ミステリ小説としては非常によくまとまっている。
でも、綾辻氏の本領である大どんでん返しがあまり発揮されていないように思えて
それだけがちょっと残念。
オチも途中で読めちゃうし。
(でも、ほぼ20年前の本作発表時はかなり革新的だったんだろうと思うけど)
〝十角館〟や〝時計館〟のトリックが素晴らしかっただけに尚更そう思えて
しまうのでしょうが。。。
というか登場人物の一人である美少女があんなにも尻軽なのは一体何故?
長年閉鎖的な生活を送ってきたストレスの顕れ?
それだけがどうにも腑に落ちなかった。綾辻氏に説明してもらいたい。
(まあ、答えなんてなくて「あくまでそういうキャラなのだ」と思った上で楽しむのが
流儀なのかも知れないけれど)
と、いろいろ書きましたが、
本作は傑作とまではいかないにしても良質なミステリでおすすめです。
是非一読を。
余談:
〝水車館の殺人〟というぐらいだから、
犯人が水車に掴まって移動する、とかいうトリックが出てきたらどうしようなどと
しょぼい心配をしていましたが、そんなシーンが出てくることもなくほっとした。
ていうかバカだな私。。。
古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、
過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。
そして妻は幽閉同然の美少女。
ここにうさんくさい客たちが集まった時点から、惨劇の幕が開く。
密室から男が消失したことと、1年前の奇怪な殺人とは、どう関連するか?
驚異の仕掛けをひそませた野心作。
***
本格ミステリ小説としては非常によくまとまっている。
でも、綾辻氏の本領である大どんでん返しがあまり発揮されていないように思えて
それだけがちょっと残念。
オチも途中で読めちゃうし。
(でも、ほぼ20年前の本作発表時はかなり革新的だったんだろうと思うけど)
〝十角館〟や〝時計館〟のトリックが素晴らしかっただけに尚更そう思えて
しまうのでしょうが。。。
というか登場人物の一人である美少女があんなにも尻軽なのは一体何故?
長年閉鎖的な生活を送ってきたストレスの顕れ?
それだけがどうにも腑に落ちなかった。綾辻氏に説明してもらいたい。
(まあ、答えなんてなくて「あくまでそういうキャラなのだ」と思った上で楽しむのが
流儀なのかも知れないけれど)
と、いろいろ書きましたが、
本作は傑作とまではいかないにしても良質なミステリでおすすめです。
是非一読を。
余談:
〝水車館の殺人〟というぐらいだから、
犯人が水車に掴まって移動する、とかいうトリックが出てきたらどうしようなどと
しょぼい心配をしていましたが、そんなシーンが出てくることもなくほっとした。
ていうかバカだな私。。。
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kovo
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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