昔の話をいたしましょう。
『花まんま』で直木賞を受賞し、ノスタルジックホラーの旗手として
多くのファンを魅了する朱川湊人氏が、ほぼ一年ぶりに刊行する待望の短編集。
いっぺんしか願いを叶えない神様を探しに友人と山に向った少年は
神様を見つけることができるのか、そして、その後友人に起きた悲しい出来事に対してとった
少年の行動とは……。感動の作品「いっぺんさん」はじめ、
鳥のおみくじの手伝いをする少年と鳥使いの老人、
ヤマガラのチュンスケとの交流を描く「小さなふしぎ」、
田舎に帰った作家が海岸で出会った女の因縁話「磯幽霊」など、
ノスタルジーと恐怖が融和した朱川ワールド八編。
★収録作品★
いっぺんさん
コドモノクニ
小さなふしぎ
逆井水
蛇霊憑き
山から来るもの
磯幽霊
八十八姫
***
大好きな作家さん。。。でした。
好きな作家さんがたとえ「。。。え?」と思うような本を書いても、
人間いつも好調なはずがないし、三作目までは続けて新作を読んでみて
それからその著者の真価を問う、それが私的なモットーでした。
これで四作目です。
見限ります。
ワンパターン化したストーリーにオチ、
それどころかヘタをするとオチすらなく「え? で結局何が言いたかったの?」という話も
中にはあるし、
文章力は生来のクオリティを保ってはいるものの以前のように琴線に触れてくるような
斬新な表現もなく、読んだ端から忘れてしまうような内容ばかり。
〝都市伝説セピア〟や〝かたみ歌〟に収録されていた話なんて
読んで数年経った今でも鮮明に憶えているのに(〝白い部屋で月の歌を〟なんて、
最後の文章までそらんじられるほど)。
けれど〝わくらば日記〟あたりからあれ?と違和感を抱くようになり、
〝赤赤煉恋〟で「なんか朱川さん質落ちてきたな。。。」とはっきりと確信し、
〝水銀虫〟では苦笑い→無表情、
〝スメラギの国〟はわずか十数ページでリタイア。
本作収録の〝小さなふしぎ〟なんて乙一氏の〝失はれる物語〟に収録されてる
某短編とかぶりまくってるし(あっちのほうが遥かにいいですが。知人のプロ作家さんも
心を動かされた、と言っていたぐらいだし)。
駄作ではないし作品の質を保ち続けるのがいかに難しいかもわかってはいますが、
それでも過去のあの傑作たちを知っている身としては本作は読んでいて哀しかった。
あんなにいい作家だったのにな、と朱川氏には失礼ですが思わずにいられなかった。
。。。白い石探しに行ってこようかな。
いっぺんさん、いっぺんさん、朱川湊人氏をデビュー当時の彼に戻してください。
『花まんま』で直木賞を受賞し、ノスタルジックホラーの旗手として
多くのファンを魅了する朱川湊人氏が、ほぼ一年ぶりに刊行する待望の短編集。
いっぺんしか願いを叶えない神様を探しに友人と山に向った少年は
神様を見つけることができるのか、そして、その後友人に起きた悲しい出来事に対してとった
少年の行動とは……。感動の作品「いっぺんさん」はじめ、
鳥のおみくじの手伝いをする少年と鳥使いの老人、
ヤマガラのチュンスケとの交流を描く「小さなふしぎ」、
田舎に帰った作家が海岸で出会った女の因縁話「磯幽霊」など、
ノスタルジーと恐怖が融和した朱川ワールド八編。
★収録作品★
いっぺんさん
コドモノクニ
小さなふしぎ
逆井水
蛇霊憑き
山から来るもの
磯幽霊
八十八姫
***
大好きな作家さん。。。でした。
好きな作家さんがたとえ「。。。え?」と思うような本を書いても、
人間いつも好調なはずがないし、三作目までは続けて新作を読んでみて
それからその著者の真価を問う、それが私的なモットーでした。
これで四作目です。
見限ります。
ワンパターン化したストーリーにオチ、
それどころかヘタをするとオチすらなく「え? で結局何が言いたかったの?」という話も
中にはあるし、
文章力は生来のクオリティを保ってはいるものの以前のように琴線に触れてくるような
斬新な表現もなく、読んだ端から忘れてしまうような内容ばかり。
〝都市伝説セピア〟や〝かたみ歌〟に収録されていた話なんて
読んで数年経った今でも鮮明に憶えているのに(〝白い部屋で月の歌を〟なんて、
最後の文章までそらんじられるほど)。
けれど〝わくらば日記〟あたりからあれ?と違和感を抱くようになり、
〝赤赤煉恋〟で「なんか朱川さん質落ちてきたな。。。」とはっきりと確信し、
〝水銀虫〟では苦笑い→無表情、
〝スメラギの国〟はわずか十数ページでリタイア。
本作収録の〝小さなふしぎ〟なんて乙一氏の〝失はれる物語〟に収録されてる
某短編とかぶりまくってるし(あっちのほうが遥かにいいですが。知人のプロ作家さんも
心を動かされた、と言っていたぐらいだし)。
駄作ではないし作品の質を保ち続けるのがいかに難しいかもわかってはいますが、
それでも過去のあの傑作たちを知っている身としては本作は読んでいて哀しかった。
あんなにいい作家だったのにな、と朱川氏には失礼ですが思わずにいられなかった。
。。。白い石探しに行ってこようかな。
いっぺんさん、いっぺんさん、朱川湊人氏をデビュー当時の彼に戻してください。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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