君の出番だ。
天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?
野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。
山田王求はプロ野球仙醍キングスの熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から
野球選手になるべく育てられ、とてつもない才能と力が備わった凄い選手になった。
王求の生まれる瞬間から、幼児期、少年期、青年期のそれぞれのストーリーが、
王求の周囲の者によって語られる。
わくわくしつつ、ちょっぴり痛い、とっておきの物語。
『本とも』好評連載に大幅加筆を加えた、今最も注目される作家の最新作!!
***
偉人伝というものはその当人の人生をある程度前もって知っているからこそ
読んで感動するのであって、「これから偉人になる人」をいくら書かれても
感情移入することは難しい。
だから本作は二回読むことをおすすめします。
とか書いてるけど実は序盤を読んでいるころには
「何かムカつくしストレス溜まるし全部読んだらボロクソに書いてやろう」
と黒いことも考えてました。
登場人物は隙あらば屁理屈ばかり口にするし(まあそれが伊坂氏の持ち味ではあるのですが、
今まではそれがちゃんとキャラの魅力になってたのに、今回はただウザいだけ。
特に主人公の友人の男の子に「主人公は野球選手になるのか」と訊かれて
「ひまわりの種にひまわりになるのかと質問するか」と冗談めかすでもなく真顔で返す母親は
ウザいを超して大人としてどうかと思った。ほんと、奇を衒えばいいってもんじゃない)。
台詞の合間に英語を挟んでくる男も、あれを本気で面白いと思って書いてるんだとしたら
正直作者はただのイタい人。
島田荘司氏の〝最後の一球〟は野球にまったく明るくない私が読んでも面白くて感動もしたのに
本作は野球小説としてはかなり微妙だったし(寝そうになったし)。
ところが
「あー伊坂氏の小説を読んで初めて本格的にプロ作家目指すようになったのに
幻滅を感じるなんて悲しいな。。。」
と思いつつ読み進めたところ、次第に微妙に面白くなってきてラスト2Pには涙が出そうになった。
それまでの展開や構成が軽くぐだぐだ気味なので
野球風にいえば〝サヨナラホームラン〟に騙された気がしないでもないけど
終わりよければすべてよし。
こうして物語は、人というものは、途切れることなく続いていくんだなあ。。。
ただ言っておきたいことは(著者本人に伝わるはずもありませんが)、
伊坂さん、いくら学生時代純文学に傾倒していたとはいえ
あなたの筆致や作風じゃ純文テイストは取り入れても空回るだけなので
やめたほうがいいとファン的には思います。
&以前雑誌のインタビューで「動じない人間が好きだからどうしてもそういうキャラばかり
書いてしまう」と言ってましたが
最近のあなたのキャラは動じなさ過ぎて逆に不気味です。人間味欠けてて感情移入しづらい。
最後に、有名な作家の言葉の引用の連発はやめてください。
私はあなたが自分自身で考えて生み出した言葉が好きです。
その言葉をもっと聞きたいから。
天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?
野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。
山田王求はプロ野球仙醍キングスの熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から
野球選手になるべく育てられ、とてつもない才能と力が備わった凄い選手になった。
王求の生まれる瞬間から、幼児期、少年期、青年期のそれぞれのストーリーが、
王求の周囲の者によって語られる。
わくわくしつつ、ちょっぴり痛い、とっておきの物語。
『本とも』好評連載に大幅加筆を加えた、今最も注目される作家の最新作!!
***
偉人伝というものはその当人の人生をある程度前もって知っているからこそ
読んで感動するのであって、「これから偉人になる人」をいくら書かれても
感情移入することは難しい。
だから本作は二回読むことをおすすめします。
とか書いてるけど実は序盤を読んでいるころには
「何かムカつくしストレス溜まるし全部読んだらボロクソに書いてやろう」
と黒いことも考えてました。
登場人物は隙あらば屁理屈ばかり口にするし(まあそれが伊坂氏の持ち味ではあるのですが、
今まではそれがちゃんとキャラの魅力になってたのに、今回はただウザいだけ。
特に主人公の友人の男の子に「主人公は野球選手になるのか」と訊かれて
「ひまわりの種にひまわりになるのかと質問するか」と冗談めかすでもなく真顔で返す母親は
ウザいを超して大人としてどうかと思った。ほんと、奇を衒えばいいってもんじゃない)。
台詞の合間に英語を挟んでくる男も、あれを本気で面白いと思って書いてるんだとしたら
正直作者はただのイタい人。
島田荘司氏の〝最後の一球〟は野球にまったく明るくない私が読んでも面白くて感動もしたのに
本作は野球小説としてはかなり微妙だったし(寝そうになったし)。
ところが
「あー伊坂氏の小説を読んで初めて本格的にプロ作家目指すようになったのに
幻滅を感じるなんて悲しいな。。。」
と思いつつ読み進めたところ、次第に微妙に面白くなってきてラスト2Pには涙が出そうになった。
それまでの展開や構成が軽くぐだぐだ気味なので
野球風にいえば〝サヨナラホームラン〟に騙された気がしないでもないけど
終わりよければすべてよし。
こうして物語は、人というものは、途切れることなく続いていくんだなあ。。。
ただ言っておきたいことは(著者本人に伝わるはずもありませんが)、
伊坂さん、いくら学生時代純文学に傾倒していたとはいえ
あなたの筆致や作風じゃ純文テイストは取り入れても空回るだけなので
やめたほうがいいとファン的には思います。
&以前雑誌のインタビューで「動じない人間が好きだからどうしてもそういうキャラばかり
書いてしまう」と言ってましたが
最近のあなたのキャラは動じなさ過ぎて逆に不気味です。人間味欠けてて感情移入しづらい。
最後に、有名な作家の言葉の引用の連発はやめてください。
私はあなたが自分自身で考えて生み出した言葉が好きです。
その言葉をもっと聞きたいから。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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