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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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お願い、私と一緒に殺して。



「F」から始まり今ここに終結、そして拡散?
萌絵たちが訪れたテーマパークで次々と起こる不可解な事件の背後には。
日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。
パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。
萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は……。
S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。

***

正直本作を読むぐらいなら、この映画を観たほうがよっぽどいいです。
トリックがあまりにあんまりすぎる。
まだ犀川と萌絵という二人の主人公をシリーズを通して見てきたからこそ読破できたし
最後はそれなりに感動したけど、この作品のみを単品で読んだミステリファンは
高確率で腹立つと思う。
萌絵も犀川と同じ天才ならではの多重人格でした〟なんていう
後付けにもほどがある設定が最終巻になって唐突に出てくるし、
天才天才言われてる割りにその天才ぶりの描写が甘い登場人物ばっかりだし(石持浅海氏には
負けるけど)。
女の登場人物の喋り方はキモいし萌絵がシリーズ中一番ムカつくし。
(「空き缶なんて無粋なものに口つけて飲み物なんて飲めない」なんて言う人が
よくファミレスで食事なんかできるよな。
そもそも何でこの人友達いるの? 究極自己中&男至上主義、
私だったら無人島に二人きりでも絶対お近づきになりたくない)

唯一はっとさせられたのは作中に登場するゲームで最後に得られる宝の意味がわかったとき
ぐらい。
(まーあとは萌絵の人格が壊れるところを初めて見られたこととか)

やーしかし改めて振り返ってみると、
犀川→煙草吸い過ぎ・コーヒー飲み過ぎ・口元を斜めにして笑い過ぎ。
萌絵→ワガママ言い過ぎ・上目遣いし過ぎ・一応大学で一般教養取ってるだろうに常識なさ過ぎ。
犀川妹&反町愛→喋り方腐女子過ぎ・ラリってる並みにテンション高過ぎ。
四季博士→喋り方が禅問答過ぎ・屁理屈多過ぎ(これは犀川も)。
こればかりがやたら眼についた物語だったなあ。。。

S&Mシリーズでおすすめできるのはやはり
処女作〝すべてがFになる〟と、何より〝今はもうない〟のみです。

犀川と萌絵の独特のラブラブっぷりは最後まで嫌いじゃなかったけど。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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