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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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永遠にバイバイ――。



純愛か裏切りか。結婚式当日の凌辱から、わたしとユウ君の物語は始まった。
そして「十三番目の生け贄」という凄絶なAV作品に関わる猟奇殺人。
ユウ君と再会したとき、不可解なジグソーパズルは完成した!
全編に謎と伏線を鏤めた新本格ミステリの快作、驚嘆の魔術師・黒田研二の手で、
メフィスト賞に誕生! 
第16回メフィスト賞受賞作。

***

マンガ版〝逆転裁判〟↓を読んだとき、



「ものっすごいトリック考えつくなー。でもマンガにしてはトリックがしっかりしてるな」と思い
ふと見てみたらシナリオ担当が彼、黒田研二氏。
「あーメフィスト作家かー! 道理でねー!」
と妙に納得、興味を持って氏のデビュー作である本書を手にとってみたわけですが。。。

あー、やっぱメフィスト最高。
奇抜で最高。
ミステリを読みなれている人ならすぐに、全体の構成から
「あ、この小説、例のトリック(若干ネタバレにつき未読の人は見ないでください)が
仕掛けられてるな」
とすぐに気づいてしまうでしょうが(読みの鋭い人ならオチにも)。
そしてそのトリックが同メフィスト作家・森博嗣氏の某著作(完全にネタバレにつき
氏の著作を読んだことのない人は見ないで以下略)並にくどくて込み入っているので、
終盤で探偵がスカっと謎を暴いてくれるミステリが好きな人、もしくは
ミステリをあまり読みつけてない人にはちょっときついかもなので注意が必要(まあ、
そんな人たちはそもそもメフィスト賞系のミステリなんて手に取らないと思いますが)。

でもトリックは大したもんです。アンフェアすれすれだろという人もいるかもしれませんが、
私はそれよりも「こりゃすごい」のほうが上回り、うならされ賞賛の拍手を送った。
ミステリ部分以外を見ると、登場人物が主人公の周りにあまりにご都合主義的に
配置されすぎ、行動しすぎ、といった感はありましたが、まあそれも許容範囲内かな。
何より犯人の狂人っぷりが相当にツボで個人的には大満足。←やばい

ラストはそれまでの毒々しさが嘘のようにさわやか。
ある意味これは至高のラブストーリーとも言えるかも。
館系ミステリが好きな人にもおすすめです。



ていうか新書版裏表紙の著者。。。これ何の衣装? 何してるとこ?
何だか妙に気になるんだけど。。。ご存知の方は是非ご一報を。
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ウェディング・ドレス/黒田研二 
ウェディングドレス、マリアンスブライダルオーダー縫製ですよね
seyienn 2011/01/11(Tue)17:49:24 EDIT
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女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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