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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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今度? そんな日来るの?

 

「兄貴は無実だ。あたしが証明してやる!」
誕生日と夏休みの初日を明日に控え、胸弾ませていた中学生の渚。
だが、愉しみは儚く消えた。ストーカーに襲われ重態だった兄嫁が他界し、さらに、
同時刻にそのストーカーも変死したのだ。
しかも、警察は動機充分の兄良輔を殺人犯として疑っている!
はたして兄のアリバイは? 渚は人生最悪のシーズンを乗り切れるか。

***

クールっていうかドライなんだよな、この小説に出てくる子供たちは。。。

何はともあれ非常に楽しめた中編ミステリでした。
子供向け小説であるためか文章が簡潔でテンポもよくとても読みやすい。
ただ。。。子供にこんなもの読ませていいのか?^^;
と麻耶雄嵩氏の著作〝神様ゲーム〟を読んで以来久々に思ってしまった。
ダークすぎだろ。まあ人生勉強だと思えばいいかな。。。(夢もなくすかもだけど)
読了後読者は確実に学べますからね、
〝人を外見で判断してはいけない〟
と。嫌になるほど。
案外こういう道徳観念を人に教えるには、いかにもな正統派(文部省推薦的な)図書じゃなくて
ミステリというジャンルのほうが向いているのかもしれない。

基本的に「人は見かけによらないな。怖!」と思わせられる本作ですが、
ひとつだけ「人は見かけによらないな。切な。。。」と複雑な気持ちにさせられるところがあり、
著者の巧みな人間描写を堪能することができた(ちょっと悲しかったけど)。
だって名字がアレってことはきっとあの子は彼女の。。。ねえ?(ネタバレにつき抽象コメント)。

人はその裏側に何を隠し持ってるかわかったもんじゃない。
おすすめミステリです(ただし人間不信に陥らないよう要注意)。



そして私事で恐縮ですが若竹先生、昨年のミステリーズ!新人賞では
拙作に的確かつ誠意あるアドバイス、本当にありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます(いつかデビューしてご本人に改めて申し上げたいですが)。
先生に読んでいただき非常に光栄でした。今後もプロ目指してがんばります。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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