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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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去年の冬、君と別れ、僕は化物になることに決めた。



ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。
彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。
調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。
そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか?
それは本当に殺人だったのか?
何かを隠し続ける被告、
男の人生を破滅に導いてしまう被告の姉、
大切な誰かを失くした人たちが群がる人形師。
それぞれの狂気が暴走し、真相は迷宮入りするかに思われた。だが――。
日本と世界を震撼させた著者が紡ぐ、戦慄のミステリー!

***

なんというか、もう。。。
どういう精神を持っていたら、どういう生き方をしたら、
こんなすごいものが書けるんだろう。
読んだあと微動だに出来ませんでした。すごすぎて。

最愛の相手に死を与えてしまうことと、
最も憎むべき相手に喜びを与えてしまうこと。
対局にあるその苦しみがどちらも描かれていて、
そのコントラストが圧巻で美しいのなんの。

特に、個人的な話になりますが、
いま温めている自分の長編のプロットに出てくる猟奇殺人犯の
殺人の動機が「天才を殺せば世界にとってその存在はより天才に、
神に近い存在になるから」である我が身にとっては、
似た動機が出てくる本作は恐れ多くもいたく共感してしまった。
共鳴する部分が多いからこそ私はこの作家さんを敬愛しているのだけれど。

雪絵との関係がちょっとぼんやりしていることが気になったのと、
ミステリとして捉えるとトリックが使い古された手法であることは
少し気になりましたが、そんなものはあくまで表現の一手段に過ぎず
深すぎる精神世界を描いている本作は名作だと自信を持って言える。

非常におすすめです。

余談ですが今月29日の代官山での著者のトーク&サイン会に行きます。
氏は私を憶えていてくれてるでしょうか。不安ですが
この作品の素晴らしさはどうしても伝えたいので手紙をしたためて
しっかり持っていきます。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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