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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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それでも精子は卵子に届いてヒトの形に膨らんでいく。



「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい――。
そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、
「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。
育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。
素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。
それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない…。
三人での交際が流行する、奇妙な世界を描いた「トリプル」など、
短篇3作も併録。
普遍の価値観を揺さぶる挑戦的作品集。

★収録作品★

 殺人出産
 トリプル
 清潔な結婚
 余命
 
***

ホラーっぽいタイトルですがれっきとした純文学です。
性の価値がずれたパラレルワールド(もしくは近未来)の男女を描いた
作品。

どの話もインパクトが強くグロい描写もあいまって
非常に頭に残るのですが、
こう言っちゃなんだけどかの「リアル鬼ごっこ」を書いた
山田悠介の作品を読んでいるような壮大なバカバカしさも感じた。
着眼点はいいし発想も面白いんだけど、筆力と感性がそれに
追いついていないような。
おかしな価値観を描いていても、その価値観に読者を引き込んでしまうのが
プロの作家というものだと思うのですが、
本作はどこまでも客観視で読めてしまい入り込めないというか、
あくまで「あーこういう世界をこの作者は書きたかったのね」と
第三者的目線で読んでしまうというか。
ちょっと世界観の設定や心理描写の詰めが甘いところもあったりしたしな。
「清潔な結婚」では思わず大爆笑してしまいました。
ラストシーンに空恐ろしさを感じたりもしたけれど。
まあ、「性的に興奮する相手が必ずしも結婚相手としてふさわしいとは
限らない」という論には一理あると思わされましたが。

純文学を多少読んでいるひとにはまあまあおすすめかな。
あくまでネタとして読むことを推奨しますが。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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