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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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「遥……」



医大生・糸永遥は交通事故で大怪我をし、一過性全健忘により記憶を失った。
治療の結果、記憶は回復していくが、事故当時の状況だけがどうしても思い出せない。
不安と焦燥で鬱病を発症し自殺未遂を起こした遥は、治療のためTMSを受けるが、
治療直後から恋人・雅人の幻を見るようになり…。

***

腕や足を失ったひとが、そのショックに耐えるために
あたかもまだ手足があるように錯覚するのが幻肢。
その原理で、失った大切な恋人をまだ存在するかのように
側にリアルに感じる、これが本作の趣旨。

というのは斬新でいいのですが。。。
遥、自分のせいで恋人が死んだと思うなら、何故真実を究明しようとしない?
幻肢の恋人にかまけていて、その考えがすっぽ抜けている。
まずそこに違和感を抱いた。
優秀な医大生の癖に「医原病」という言葉を知らないのもは?だったし。
島田荘司氏の「てにをは」抜きの文章も慣れていたはずなのに
無性に鬱陶しかったし。

島田氏にしてはなんだかな、という作品だった。
ラストの幻肢の雅人の呟きが切なくて胸が締め付けられそうになったので
うっかりそれまでの瑕疵を相殺したくなってしまいますが、
やはり傑作とは言い難い。

読んだことのないラブストーリーを読んでみたいひとにはおすすめかな。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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