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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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約束の場所を守りたい。



諦める前に、踏み出せ。
思い込みの壁を打ち砕け!
児童養護施設に転職した元営業マンの三田村慎平はやる気は人一倍ある新任職員。
愛想はないが涙もろい三年目の和泉和恵や、理論派の熱血ベテラン猪俣吉行、
“問題のない子供"谷村奏子、大人より大人びている17歳の平田久志に囲まれて
繰り広げられるドラマティック長篇。

***

本が大切だということや自衛隊の話が出てくるところは
有川浩節。
固い言葉とフランクな言葉が見事に融合して読みやすいのも
まさに有川浩節。

児童養護施設のことは私が興味のある分野のひとつで、
だから施設について綿密に取材された上で書かれたであろう本作も
非常に興味深く読むことが出来た。
もちろんそれがすべてではないのだろうけれど、「ああ、施設の中の子供たちは
こういう風に考えているんだ、生きているんだ」と
わかったのは大きな収穫だった。

ひとつ疑問に思ったのは、本作に登場する施設の入所者の子供たちのように
過去の親によるつらい体験を自分の中でうまく消化出来ている子供たち
ばっかりなのかな?ということ。
皆年齢の割に大人びているというか、達観しているようなところがあって
本当か?と訝ってしまった。
まあ子供のトラウマまで描いていたらページ数がいくらあっても足りないだろうし
有川さんは基本「希望」について書く作家さんだから
敢えてその点をフィーチャーしなかったんだろうけど。

なかなか面白く読めました。
余談ですが私も以前からボランティアで児童養護施設に行きたいと
思っており、そのうち実行する予定。

そしてどんなときにも恋愛マインドを忘れない、
それもやっぱり有川浩節。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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