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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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あの人を信じていたから許せなかった。

 

殺人事件から1年後の夏。
房総の漁港で暮らす洋平・愛子親子の前に田代が現われ、
大手企業に勤めるゲイの優馬は新宿のサウナで直人と出会い、
母と沖縄の離島へ引っ越した女子高生・泉は田中と知り合う。
それぞれに前歴不詳の3人の男…。惨殺現場に残された「怒」の血文字。
整形をして逃亡を続ける犯人・山神一也はどこにいるのか?
『悪人』から7年、吉田修一の新たなる代表作!

***

「自分の身近にいる人間、大切な人間を
信じられるかどうか」
という使い古されたテーマを、構成の妙で読者にまるで自分が実際
その立場に置かれたかのように読ませるという発想は新しいと思う。
でもそれだけ。物語としてはまったく面白くなかった。
冒頭に登場する猟奇殺人犯も、その残虐性や異常性が
まったくといっていいほど描写されていないからリアリティがないし、
その犯人が殺人現場に書き残したメッセージ「怒」も、
タイトルにまでなっているのに何に怒っていたのかよくわからない。
吉田修一氏はとても好きな作家さんですが、「悪人」以降
面白く読めるものがあまりないなというのが正直な印象。
発売前から楽しみにしていただけに残念です。
次回作に期待。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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