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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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白ゆき姫はもういない。



美人会社員が惨殺された不可解な殺人事件を巡り、
一人の女に疑惑の目が集まった。
同僚、同級生、家族、故郷の人々。
彼女の関係者たちがそれぞれ証言した驚くべき内容とは。
「噂」が恐怖を増幅する。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも――。
ネット炎上、週刊誌報道が過熱、口コミで走る衝撃、
ヒットメーカーによる、傑作ミステリ長編。

***

導入は非常に面白いのだけど
オチがいまいち。
犯人と目されている人物が真犯人じゃないことは容易に想像がつくし、
ラストも小説としての表現方法は斬新ではあるけれど
何となくぼやけた印象。
〝告白〟以外の湊かなえ作品は総じてそんな印象がある。
中盤までが非常に面白かっただけに後の展開は残念だった。

被害者女性の、一見いいひとなんだけど実は人間として非常にいやらしい
人格の持ち主であるところは、
貫井徳郎氏の著作〝愚行録〟を彷彿とさせるものがあるので
(あっちのほうが傑作だけど)
こういう複数の人間が殺されたひとりの人間のことをモノローグ形式で
証言していくという手法が好きなひとはそっちのほうがおすすめ。

本作はあまり楽しめなかったな。残念。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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