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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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メロディは続く。



破天荒な部長と個性的な顧問のもと、最高の演奏を目指して地道な練習に励んでいる。
部員17人と若き顧問3人が、青春の幸せと後悔をブラスバンドのメロディに乗せていく。
繊細な心情描写、ユーモラスな会話を交えながら描いた群像劇。

***

最初の三冊を出してから、パブーなどのネット小説以外には
ほとんど作品を発表していなかった大好きな純文作家・中山智幸さんの待望の新刊。

めちゃくちゃどきどきしながら読み始めたのですが。。。

正直「うーん?」という感じ。

青春小説なのに全体に漂う雰囲気がどこか暗いというか「負」な感じがするというか。
音楽小説なのに音楽描写がほとんどなくて、あってもたとえば
中山七里さんと比べると臨場感が全然なかったりで著者が何を言いたいのか
わからないというか。

音楽小説としても青春小説としても煮え切らない感じが読書中拭い切れなかった。
主人公の高校生たちのエピソードがもっと活写されていれば
ラストは感動的だったんだろうなと思うけど、
取り立てて印象的なエピソードはないしキャラも立っているようで立っていないので
(唯一いい味出していたのは桂木だけど、彼の退部うんぬんの顛末も
読んでいて納得のいくものではなかったし)
「ふーん。。。」という感じで淡々と読了してしまった。

好きな作家さんの待望の新刊だっただけに残念。
中山氏はやはり大人を主人公にした少し歪んだ世界観を描いているほうが
本当の魅力が出るなと個人的には再確認した次第。

次回作に期待しますが、もう青春小説はいいです。
青春小説の名手なら最近なら朝井リョウさんとかがいるし。

否定はしませんが特におすすめもしません。

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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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