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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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止められない。



これが、私の、復讐。私を見下したすべての男と、そして女への――。
一人の美しい大学生の女と、その恋人の指揮者の男。そして彼女の親友の女。
彼らは親密になるほどに、肥大した自意識に縛られ、嫉妬に狂わされていく。
そう、女の美醜は女が決めるから――。
恋に堕ちる愚かさと、恋から拒絶される屈辱感を、息苦しいまでに突きつける。
醜さゆえ、美しさゆえの劣等感をあぶり出した、鬼気迫る書下し長編。

***

いきなり個人的な話をすると
私には恋人がまったく出来なかった時期が長くあり、
そういう時期に知り合った女友達に異様に執着してしまい
レズビアンでもないのに恋心に近いものすら抱いてしまったことがあるので
(今にして思えばそれは本作の主人公と同じ「憧憬」に近いのだけど)
留利絵の気持ちは非常によくわかった。
漫画でいえば「NANA」のナナがハチに執着して自分の元に繋いでおこうと
するのにも似てるんだよな。
結局孤独がそうさせる。
そのへんがうまく描写されているところはさすが深月さん、と思った。

でも。。。
こんなに筆致陳腐だったっけ?
なにこのヘタなポエムみたいな句読点と改行の多い文章。
初期のひりひりするような文体は一体どこへいったのか。
オチは普通に想像出来るし。
本作を何かの新人賞に出したらおそらくは受賞しないんじゃないかという
レベル。
知人が「辻村深月は才能が枯れた」と辛辣なことを言っていたけど、
最初のころの作品と比べると同意せざるを得ない。

ところどころ初期の輝きを残した文章は散見されるので
また復活してくれることを願うばかりですが、
何で女性作家って結婚・出産を経ると才能が枯れてしまうひとが
多いんだろう。。。
満たされてしまうから執筆へのモチベーションが下がるのかな。

「水底フェスタ」あたりから振るわなさは感じていたので
「やっぱり。。。」という感じでしたが、
大好きな作家さんなので悲しい気持ちも拭えない。

あまりおすすめしません。
女の友情を書いた話なら「ツナグ」収録の「親友の心得」のほうが
よく描けているし、
恋愛なら「鍵のない夢を見る」収録の「芹葉大学の夢と殺人」のほうが
よっぽどいいです。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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