騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。
『向日葵の咲かない夏』の原点に回帰しつつ、驚愕度・完成度を大幅更新する
衝撃のミステリー!
第1章「弓投げの崖を見てはいけない」 自殺の名所付近のトンネルで起きた交通事故が、
殺人の連鎖を招く。
第2章その話を聞かせてはいけない」 友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か?
偽物か?
第3章「絵の謎に気づいてはいけない」 宗教団体の幹部女性が死体で発見された。
先輩刑事は後輩を導き捜査を進めるが。
どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが……!
ラストページの後に再読すると物語に隠された〝本当の真相〟が浮かび上がる超絶技巧。
さらに終章「街の平和を信じてはいけない」を読み終えると、
これまでの物語すべてがが絡み合い、さらなる〝真実〟に辿り着く大仕掛けが待ち受ける。
「ここ分かった!?」と読み終えたら感想戦したくなること必至の、体験型ミステリー小説。
***
著者の近著「スケルトン・キー」が非常によかったので、
期待して本作も購入。
結論から言うと、微妙でした。
第一章を読み始め、「相変わらず道尾さんの書く主人公は独り言が多いなー。
クセなんだろうな」とどうでもいいことを思いながらそれなりに集中して
読破したのですが、本作のウリになっているラスト1ページの絵を見ても
真相がわからず、考察サイトを見て「あ、そういうことだったのか」と納得するという
自分の読解力のなさにへこんだ。
というか言い訳ですが、自分が地理が苦手でそういう描写は身を入れて読まないと
いうこともあったのでしょうが。というか普通なら何となく読み流すぐらいの
文章の中に真相が隠されているので、もうちょっと普通の集中力でも理解出来る程度の
ミステリのほうが自分的には好みだった。
それに、いくら何でもそれで殺人は無理だろ、という突っ込みをどうしても
入れたくなった。
あとの三章は深く読み込まなくてもラストの写真で「そうだったのか!」と
理解出来ますが、本作、全体的にミステリ小説というかクイズとか思考パズルといった
ほうが正しいような印象を受けた。
各章の内容もそこまで興味を惹かれないし、読み終えたあとに心に何かが残ることもない。
正に「クイズ」という感じ。
物語を読んだという感じがあまりしなかった。
そして、ラスト1ページのイラストで事件の真相がわかる、という手法、
だいぶ前に蘇部健一さんが「動かぬ証拠」という小説で既にやっているので
目新しさも感じず。私としては「動かぬ証拠」のほうがずっと楽しめました。
次回作に期待。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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