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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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そして、あの舟が心の中にある限り、僕たちは先へ進むことができる。



大時化の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた六人の仲間。
そのなかの一人、米村美月が、青酸カリを呷って自殺した。
遺された五人は、彼女の自殺に不自然な点を見つけ、
美月の死に隠された謎について、推理を始める。
お互いを信じること、信じ抜くことを、たったひとつのルールとして――。
メロスの友の懊悩を描く、美しき「本格」の論理。

***

この著者の書くミステリは謎解きがおかしい。
「そんなわけねーだろ。普通はそうしねーよ」という内容のことを
登場人物たちが大真面目に推理するので
読むたびに呆れてため息が出る。
読者でも気付くことに誰もなかなか気づかなかったりするし。
そしてそんな登場人物たちのリアクションがいちいち大袈裟で
読んでいて苛々する。

。。。とこんなにボロクソに書いているのに何で読むのかと言われると、
やはり設定が魅力的だからなんですね。
普通の小説家はまず思い付かないような物語を
この石持浅海という作家さんは持ってくる。
ミステリの部分とか正直いつも詰めが甘すぎだけど
犯行動機なんかがとかく個性的で斬新なので面白くて
新刊が出るたびに手にとってしまう。

本作も、ミステリということに眼をつぶって(つぶったらおしまいだろ、という
突っ込みは置いといて)甘々な視点で読めば
それなりに楽しめると思う。

至高の体験に半端じゃない恐怖体験がオマケでついてくると
大抵の人間は精神の大事な部分をどこかに持ってかれて
虚ろになっちゃうようです。
ハリウッドのアクション映画の主人公たちとかやっぱタフだよな、
そう考えると。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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