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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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死の国へ。



大阪のしがない短大助教授・桑潟のもとに、ある童話作家の遺稿が持ち込まれた。
出版されるや瞬く間にベストセラーとなるが、関わった編集者たちは次々殺される。
遺稿の謎を追う北川アキは「アトランチィスのコイン」と呼ばれる超物質の存在に行き着く…。
ミステリをこよなく愛する芥川賞作家渾身の大作。

***

本作の続編である〝桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活〟から私は読んだのですが、
正直そっちのほうが面白かった。
奥泉氏の癖のある文体をこれほどの長編(字ーみっちりで500P)で読むのはきつい。
続編のほうは中編が何本か入っているという形だからほどよかった。

それに本シリーズは桑潟幸一・通称クワコーの挙動が面白いから楽しく読めるのであり、
その点W主人公のクワコーに続く二人目の主人公である北川エリの活躍ばかりが目立つ本作は
あまり楽しめなかった。
エリなんかどうでもいいからクワコーをもっと出せよと。

ミステリとしてもあまり秀作とは言い難い。
だらだら引き延ばしてぽっと終わった、そんな退屈であっけない印象を受けた。

本作、出版されたのが七年前なのにもかかわらず、私の近所の図書館では
常に予約待ちが入っているという不思議な本なのですが、
これ読むなら続編読んだほうが面白いですよと進言してまわりたい。
それとも続編を読んで気に入ったひとがこっちを借りてるのかな?

あまりおすすめしません。
クワコーのキャラは好きだけど。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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