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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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あたしはここにいる。



島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う。
――強くなりたいな。
強くて優しい大人になりたい。力がほしい。でも、どうしたらいいのかな。

これは、ふたりの少女の壮絶な《闘い》の記録。

***

中高生向けの物語ですかねー。。。
内容的にも、ミステリの仕掛けのレベル的にも。

〝私の男〟で直木賞を受賞した桜庭さん、前回は〝赤朽葉家の伝説〟でやはり直木賞候補に
挙がってましたが、あの作品も、描写力やストーリーテリング力にはこれ以上ないほど圧倒された
ものの、肝心のミステリ部分があまりに単純過ぎて拍子抜け。〝真相(トリック部分)〟を脳内で
映像として再現すれば確かに幻想的で魅惑されますが、ミステリ小説として読むぶんにはどうなの?
といった感じで、本作もそういったところはまったく同じ。
主人公が中学生であるぶん、赤朽葉家に比べストーリー部分も読み応えという点では
レベルが落ちてしまっている。
中盤で引用される〝スパルタの狐〟の逸話が見事に本筋に絡む悲しいラストは、
印象的で胸に楔を打ち込まれたように未だ心に残ってはいるのですが、ほかにはとりたてて
いいなあと思える部分はなかった。
全体的には貴志祐介氏〝青の炎〟の劣化コピーといった感じでとりたてて新鮮味もなかったし。

本作を読んでから〝赤朽葉家~〟を読むのが、順番としては正解かも。
というか本作を読むなら、上記の〝青の炎〟を読んだほうがいいかも。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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