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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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殺されるかもしれないけど、殺す?



計画は完璧なはずだった。
仲間が仲間を殺すまでは――。

那須高原にある保養所に集まった、絵麻をはじめとする10人の男女。
彼らの目的は、自分たちを不幸に陥れた企業「フウジンブレード」の幹部3人を、
復讐のために殺害することだった。計画通り一人目を殺した絵麻たち。
次なる殺人に向けて、しばしの休息をとった彼らが目にしたのは、
仲間の一人の変わり果てた姿だった――。
裏切り者は誰なのか? そしてその目的は?
史上最悪の復讐劇が今始まる!

***

「何でそこでその行動になるんだ?」とか「カリスマ的人物が
全然カリスマに見えない」とか、突っ込みどころ満載なものの
独特の感性やテーマがありそれなりに好きな作家さんの新作。

けれど本作はその「独特の感性」が鳴りを潜め、ごく普通のクローズドサークルものに
なってしまっていたのが残念。
主人公たちの復讐の動機も、「それは復讐したくなるよな」と共感するほどの
ものではないので、感情移入することも出来ず。

犯人もわかったところで驚くようなものではなく、何より
犯人が連続殺人を成功させた理由というのがかなり陳腐。
いや普通そこは被害者も警戒するだろと、突っ込みどころは相変わらずあった。

素人でもわかる当たり前のことを探偵役が話すと
「なるほど、そんな考え方があったのか! すごい!」と周りが絶賛するのも、
「扉は閉ざされたまま」とかのころから変わってないなーと思ってしまった。

あと細かいですが、「ひゅっと息を飲んだ」「ぶんと音をたてて首を振った」
という表現が多すぎて、もうちょっと表現の幅を増やせばいいのにと
僭越ながらも思ってしまった。

内容も、タイトル「崖の上で踊る」とうまく絡んでいないし。

読みやすくさくさく読めた点だけが評価ポイント。
あまりおすすめしません。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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